「男性が育休を取りやすい会社ランキング」が難しい


先月東洋経済オンラインに、「育休が取りやすい会社」ランキング、という記事が掲載されました。

最新版!「育休が取りやすい会社」ランキング

要するに育休取得者数が多い企業を並べたランキングです。

取得率ではなく取得者数なので、そもそも社員数が多い大企業が上位ランキングを占めています。

「率で比較しないと不公平では」とは思いますが、取得率は開示していない企業も多いので、現状では致し方ないようです。

ところで、この記事では、なぜか男性の育休取得者数が記載されていませんでした。

合計取得者数から女性取得者数を引けばいいだけなので、自分で計算してみました。

いざ並べてみると男女の差が歴然

とりあえず、合計育休取得者数のランキング上位20社の男女育休取得者数を並べてみると、こんな感じです。

合計順位 取得者数
男性 女性 合計
1 三菱UFJFG 555 2,085 2,640
2 日本生命 316 1,681 1,997
3 NTT 72 1,677 1,749
4 第一生命HD 109 1,152 1,261
5 みずほFG 270 967 1,237
6 三井住友FG 332 851 1,183
7 明治安田生命 129 941 1,070
8 日立製作所 352 664 1,016
9 東京海上HD 165 829 994
10 JR西日本 165 723 888
11 住友生命 91 764 855
12 マツダ 443 403 846
13 日清医療食品 1 795 796
14 MS&AD 200 595 795
15 大和証券 248 541 789
16 SOMPOHD 205 577 782
17 日本航空 1 780 781
18 ヤマトHD 21 694 715
19 トヨタ 36 592 628
20 ソニー 550 73 623
※東洋経済新報社「CSR企業総覧」のデータを基に筆者計算

分かってはいましたが、男女差が激しいですね。

男女合計で4桁の人が育休とっている会社でも、男性は2桁人数だったりします。

まぁ、想定内ではないでしょうか。

男性取得者数でランキングしてみた

次は合計取得者数ランキング100位まで計算範囲を広げてみます。

そして、男性取得者数の多い順に並べなおしたトップ20がこちら。

順位 男性取得者数 合計数の順位
1 三菱UFJFG 555 (1)
2 ソニー 550 (20)
3 マツダ 443 (12)
4 神戸製鋼 439 (26)
5 積水ハウス 360 (22)
6 日立製作所 352 (8)
7 三井住友FG 332 (6)
8 日本生命 316 (2)
9 みずほFG 270 (5)
10 大和証券 248 (15)
11 リコー 245 (44)
12 旭化成 230 (35)
13 SOMPOHD 205 (16)
14 MS&AD 200 (14)
15 大和ハウス 198 (41)
16 ダイキン工業 176 (52)
17 凸版印刷 172 (49)
18 東京海上HD 165 (9)
19 JR西日本 165 (10)
20 富士ソフト 155 (60)

ソニー、神戸製鋼、積水ハウスなど、男女合計取得者数では20位台だった企業がTOP10入り。

いかにも男の仕事、という企業で男性の育休が多いのは少しホッとします。

女性が多い業種(金融系)はランキングが落ちてきますが、それでも一定数の男性育休取得者がいるのは頼もしいですね。

最後は「割合」を出してみた

ここまでは男性育休取得者の「数」を見てきましたが、やはりこれだと単純に社員数の多き企業ばかりが並びますね。。。

大企業ばかりなのは仕方ないとしても、もう少し違う視点から見ることができないものか。。。

ということで、最後に「育休取得者に占める男性の割合ランキング」を計算してみました。

一概に「男性の割合が高い方が良い」というわけではありません。

ただ、少なくとも男性育休取得者が孤立しない職場であることくらいは分かるかと。

順位 男性の
割合
合計数の順位
1 神戸製鋼 94.8% (26)
2 ソニー 88.3% (20)
3 リコー 81.7% (44)
4 大成建設 78.6% (65)
5 クボタ 78.0% (67)
6 三菱商事 76.0% (94)
7 JXTGHD 74.4% (94)
8 ローソン 73.4% (96)
9 富士ソフト 71.1% (60)
10 ダイキン工業 70.4% (52)
11 伊予銀行 69.7% (92)
12 シャープ 68.2% (86)
13 旭化成 67.4% (35)
14 積水ハウス 67.3% (22)
15 凸版印刷 63.7% (49)
16 T&D 63.0% (62)
17 大和ハウス 61.5% (41)
18 マツダ 52.4% (12)
19 千葉銀行 46.5% (65)
20 八十二銀行 46.4% (74)
※合計取得者数の上位100社にて、全取得者数に占める男性の割合を計算

神戸製鋼、すごいですねぇ。

女性取得者の方が、むしろマイノリティ、という。

そもそも女性社員がすごい少ないんですねぇ。

他にも建設業やメーカーなど幅広い業種の企業が顔を出しています。

また、大手金融機関に代わり、地方銀行がランキング上位にきたのも面白いなと。

読者の皆さんは、これらの数値を見て、どう感じられたでしょうか。

データから分かること、分からないこと

今回は、育休関連のデータを色々といじくってみました。

そもそもの社員男女比率などは無視したので、今回のランキングが「男性社員が育休を取得しやすい企業」なのかは、正直分かりません。

また、あくまで大企業に限定した情報であること、各社の開示情報をベースにしていることなどは留意が必要です。

それでも「業種に偏らず、色んな企業でパパ育休が浸透してきているんだな」というくらいのことは分かったのではないでしょうか。

それにしても・・・各企業には早く育休取得率を(男女別に)開示してもらいたいものです。

そうしたら、もっとみんなが分かりやすいランキングもできるのに。

まだまだ把握すらできていない企業も多いようです。

客観的なデータあっての取り組み推進がなされることを願うばかりです。


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コメント

  1. シャイン より:

    このランキング、男性育休はたった1日でも1とカウントされるんですかね。
    日数もデータ化してほしいものです。

    1. 半人前パパ 半人前パパ より:

      コメントありがとうございます。
      育休取得という点では、たとえ1日であってもカウントされているはずです。
      金融系の企業は、男性社員に「とりあえず3日はとろう」と推奨していると聞きました。
      個人的にはもう少し長めにとってみてはどうか、とは思いますが、それは実績が積み重なっていった先にある話だと思います。
      日数などを含めた細かいデータが揃うには、まだ道のりが長そうです。

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