新しい分業:○○と生きる

2014-01-30 09:01 am

マイケル・ポーター教授が、ポーター賞の授賞式で来日したときの対談で、「CSVは自らの道を発見するようなものだ」と言っています。これは、CSVが本質的に追求しているものを示しています。

私は、CSVの本質的価値は、新たな分業、社会目的にもとづく分業により、資本主義を進化させるとことにあると思っています。そして、新しい資本主義においては、CSVが競争力の主軸になります。

2011年のCSVの論文でポーター教授はこの新しい分業のことを、「共通価値の創造とは、アダム・スミスの『見えざる』をより広義に解釈した概念といえる。この考え方によれば、『国富論』の冒頭に登場するピン工場は、より大きな影響力を持つようになる」と表現しています。

この社会目的にもとづく新しい分業に関して、ポーター教授は、来日時の対談において、「ネスレは最近、自社を食品会社ではなく、『栄養の会社』と表現し始めている。ナイキは『健康とフィットネスの会社』だ。CSVの導入で企業が自らを製品名ではなく、製品が何の目的に使われるかで定義するようになってきた。自分たちがやっていることは何の目的のためか。どういう役割を自分たちの製品が果たしているのかを考えている」と語っています。新しい分業に向けた動きが進みつつあることを示しています。

また、最近、ダイキン工業の井上会長がインタビューで、「サントリーの『水と生きる』ではないが、私たちは『空気と生きる』。すなわち、空気を対象としたさまざまなサービスを提供するユニークな企業体でありたい。そのような方向を目指している」と言っています。日本の経営者にも、社会目的にもとづく「自らの道を発見する」ことの重要性、そうした方向性を明確に打ち出すことの重要性が認識されつつあるように思います。

「○○と生きる」というのも良い表現だと思います。多くの企業が「自らの道を発見」し、新しい分業が進むよう、私のほうも支援していきたいと考えています。

(参考)

日本経済新聞(2014126日)朝刊広告記事

ダイヤモンドオンライン(2013123日)【企業特集】ダイキン工業

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