サステナビリティ認証市場の拡大と競争ルールのCSV

2014-02-20 08:46 am

クラスターのCSVの一つ「競争ルールのCSV」は、自らの事業を進めやすいように、規制やルールを創りだすものです。代表的な事例としては、デュポンが自社の代替フロンビジネスの拡大を狙って、政府やNGOと協働してフロンガス規制を導入した例などがあります。自社にとっても、社会にとっても役立つCSV的な規制やルールであれば、導入に向けて、様々なステークホルダーと協力することが可能です。

競争ルールには、条約や法令などのパブリックなもの以外に、企業やNGOなどによるプライベートルールもあります。代表的なものとしては、「海のエコラベル」と言われるMSCMarine Stewardship Council)認証があります。MSCは、ユニリーバがWWF(世界自然保護基金)と協働して創り出した、サステナブルな形で漁業と魚介類の調達を行っているサプライヤーを認証するスキームです。当時、加工食品を製造していたユニリーバが、原材料であるタラの漁獲量が急速に落ち込んでいることに危機感を抱いて、創り出したものです。

こうしたサステナビリティ認証に関するプライベートルールは、フェアトレード、オーガニック、レインフォレストなど様々ありますが、最近、メーカーや流通などの大企業が調達条件として採用するケースが増えています。サステナビリティ認証を受けた原材料調達にコミットする企業としては、ユニリーバ、コカ・コーラ、スターバックス、ウォルマート、ネスレ、イケア、アディダス、ドール、ハーシー、マーズなどがあります。

このような企業の動きを受けて、サステナビリティ認証を受けた原材料市場は、急速に拡大しています。サステナブルなパーム油は、2012年に90%成長しています。同様に、砂糖は74%、カカオ69%、綿花55%成長しています。

市場全体に占める割合で見ると、サステナブルなコーヒーは、2008年に9%だったものが、2012年には38%に達しています。その他の原材料については、2012年で、カカオ22%、パーム油15%、紅茶12%と、無視できないボリュームとなっています。

パーム油のサステナビリティ認証も、ユニリーバがNGOと協働して創ったものですが、ネスレなどの競合企業が、パーム油のプランテーションが熱帯雨林を切り開いて原生林を破壊しているとして、NGOなどの批判にさらされる一方、ユニリーバは、認証を受けた限られた原料を優先的に手に入れており、競争優位を確立しています。

サステナビリティ認証が当たり前となる時代にあって、競争ルールのCSVに積極的に取り組む重要性は、益々高まっていると言えるでしょう。

(参考)

www.sustainablelifemedia.com/news_and_views/purchasing_procurement/mike_hower/report_private_sector_sourcing_commitment_driving_m

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