ビジネスモデル・イノベーション

2014-03-20 09:03 am

「ビジネスモデル・イノベーション」(ラリー・キーリー他著)というビジネスモデルやイノベーションを生み出すためのヒントが詰まった書籍が出版されています。イノベーションの10タイプを軸に、その組み合わせや多種多様な戦術について、豊富な事例を示しながら解説しています。

イノベーションの10タイプとは、自社側に近い「基本的な構造(Configuration)」カテゴリーの利益モデル、ネットワーク、組織構成、プロセス、顧客に提供する製品・サービスの総称としての「オファリング(Offerig)」カテゴリーの製品性能、製品システム、顧客側に近い「経験(Experience)」カテゴリーのサービス、チャネル、ブランド、顧客エンゲージメントです。

優れた企業は、これら10タイプを組み合わせて他社と差別化しています。この10タイプは、CSV/シェアード・バリューのビジネスモデル構築にも有効です。メソッドの事例を見てみましょう。

メソッドは、家庭用洗剤という成熟市場で、「洗練されたデザインとサステナビリティの融合」を掲げて急成長した企業で、私も以前ブログで取り上げています。その後、2012年に、ヨーロッパのエコビジネスのパイオニア、エコバーに買収され、「世界最大のグリーン洗剤企業」の一部門になっています。メソッドは、イノベーションの10タイプのうち5つを駆使しています。

www.cre-en.jp/mizukami-blog/?p=574#.UyY69mfNvIU

「組織構造」では、50社以上の下請け会社に生産を委託して、迅速かつ柔軟な製造プロセスを築いています。

「プロセス」では、「グリーンソーシング」というプロセスで、サプライヤーや製造業者と協力して、自社製品の製造が環境におよぼす影響を追跡調査しています。また、ベストプラクティスを見つけ出し、共有しています。

「製品性能」では、細菌や汚れをなくす製品を、安全でない可能性がある場合は、その成分は使用しないという「予防原則」を忠実に守り、有害化学物質や破壊的な生産慣行を使わずに生産しています。

「ブランド」では、有名な工業デザイナーかリム・ラシッドによる、売り場で即座にそれと分かる明るくカラフルなパッケージにより、多くの支持者を得ています。

「顧客エンゲージメント」では、コミュニティーサイト「汚れと戦う人々」で、商品やサービスに関する様々な情報を提供するほか、地球をよりクリーンにすることに関心を持つすべての人々に仲間に加わるよう、呼びかけています。

これらの戦術は、すべてブランド理念と完全に一致しており、CSV企業としてメソッドを他社と差別化しています。

このほか、「ビジネスモデル・イノベーション」には、パタゴニア、ジップカーなどのCSV推進企業の事例も紹介されており、CSV/シェアード・バリューの検討にあたって、いろいろなヒントを与えてくれそうです。

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