トリジェネレーション

2014-04-03 09:12 am

今年は、IPCCの第5次評価報告書が公表されることもあり、また、世界的に異常気象が頻発していることから、気候変動に関する関心も高まっているように思います。

最近は、気候変動を抑制する「緩和」から、気候変動の影響は避けられないとして、気候変動への「適応」に関心が移ってきているようにも思います。いずれにせよ、気候変動は人類の活動に大きな影響を及ぼす問題であり、あらゆる対策を検討していく必要があります。緩和の施策としては、大気への温室効果ガス排出を抑制するものを中心に行われていますが、大気中の温室効果ガスを取り除く方法も検討していくべきでしょう。

大気中の温室効果ガスを取り除く方法として、「トリジェネレーション」があります。

トリジェネレーションとは、熱と電気を併給するコジェネレーションに加え、CO2もエネルギーとして有効活用するシステムのことです。トリジェネレーションには、CO2を農作物の生育促進に使用する「農業トリジェネレーション」と、アルカリ廃液の中和作用に利用するなど工業向けの「工業トリジェネレーション」があり、特に農業トリジェネレーションは、世界的に利用が拡大しています。

日本では、植物工場へのトリジェネレーションの利用が進められています。JFEエンジニアリングは、本業のごみ処理発電プラントなどで培った制御技術などを植物工場に活かしています。植物工場に小型発電プラントを設置、電気と熱、CO2を取り出して温室に送るとともに、成長を阻害する有害物質を取り除き、CO2濃度は、生育に最適な濃度に調整しています。このトリジェネレーションによる植物工場で栽培するトマトは、収量は路地の2倍、一般のビニールハウスの2割増となり、糖度は3倍程度になるとのことです。

王子ホールディングスは、製紙工場の敷地内にトリジェネレーションの植物工場を併設し、製紙工場からの廃熱やCO2を利用して、植物を生育することを検討しています。工場から排出されるCO2が植物の生育に利用されれば、気候変動問題の解決に貢献しつつ、食物供給の問題の解決にも貢献することができます。素晴らしいCSV/シェアード・バリューと言えるでしょう。

このほか、大気中の温室効果ガスを取り除く方法としては、人工光合成、CO2を原料としたプラスチックの合成などがあります。ビジネスとして成功すれば、CO2を原料として、気候変動を抑制しつつ価値を生み出す優れたCSV/シェアード・バリューになります。

(参考)

日経産業新聞(2014.3.25)

ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%8D%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3

CSV戦略ポテンシャル診断サービス
「CSV戦略ポテンシャル診断」サービスページ

コメント2件

コメントを書く







コメント内容


Copyright(c) 2012 Cre-en All Rights Reserved.