複数の価値を生み出すボーイングのCSV

2014-08-28 09:27 am

ボーイングは、世界中で様々な企業や研究機関と協力しながら、バイオ燃料の取り組みを進めています。化石燃料はいずれ枯渇するため、長期的には、ジェット燃料を再生可能なものに代替していく必要があり、ボーイングとしては必要な取り組みです。また、ボーイングは、バイオ燃料化により、運輸セクターの12%を占める航空機からのCO2排出を50-80%削減することも狙っています。

航空機におけるサステナビリティの取り組みとしては、エアバスが、2人乗り全電気式航空機の製造を2017年までに開始することを目標に、「ボルト・エア」という新しい部門を立ち上げるとしていますが、現在のところ、バイオ燃料の取り組みのほうが進んでいます。

英国の調査会社によれば、世界の航空会社はこの数年間に、植物油由来の代替燃料をジェット燃料に混合し始めるとみられる中、非食用の植物油を原料とするバイオ燃料は、2018年までに、従来のジェット燃料のコストに近づくと予想されています。2018年頃までには、ジャトロファなど非食用植物油を水素処理したバイオ燃料や、木質セルロース原料を分解したバイオ燃料などが、従来のジェット燃料と対等に競争できる最初のバイオ燃料になると予想されています。

ボーイングは、バイオ燃料の取り組みとして、UAEなど乾燥地帯に「塩生植物」と呼ばれる耐塩水性を持つ植物を植え、魚やエビの養殖場から出る排水で育てることを計画しています。また、南アフリカでは、小規模農家が持続可能なバイオ燃料の原料となる作物の栽培と市場へのアクセスを支援するプログラムを立ち上げています。農家と地域の発展を支援しつつ、食料供給、水、土地利用に悪影響を及ぼさないようなバイオ燃料の供給を目指しています。

さらに、最近、ボーイングは、南アフリカ航空、オランダのSkyNRG社と組んで、収穫したタバコからバイオ燃料を生成すると発表しました。バイオ燃料を研究するSkyNRG社は、南アフリカで、バイオ燃料の原料とすることを念頭に、ニコチンを含まないタバコの交配種「ソラリス(Solaris)」の生産を強化しています。

タバコをバイオ燃料として活用することにより、化石燃料の代替、CO2の排出削減に加え、南アフリカの国民の健康増進、タバコ農家の経験とノウハウをバイオ燃料の栽培生かすことによる農業の維持・拡大という価値を生み出すことができます。

これらボーイングのバイオ燃料への取り組みは、複数の社会価値を生み出す優れたCSVと言えます。

(参考)

www.justmeans.com/blogs/boeing-to-produce-sustainable-aviation-biofuel-from-tobacco

www.biomassjapan.jp/environmentnews/environmentnews/74.html

www.afpbb.com/articles/-/3007159?pid=0

CSV戦略ポテンシャル診断サービス
「CSV戦略ポテンシャル診断」サービスページ

コメントを書く







コメント内容


Copyright(c) 2012 Cre-en All Rights Reserved.