コラボレーション、コラボレーション、コラボレーション

2014-10-30 09:07 am

前回はダウとユニリーバの事例について書きましたが、最近、企業がコラボレーションによりCSV/シェアード・バリューを推進する事例が増えています。

ダウとユニリーバは、コラボレーションによる製品・サービスのCSVの事例です。こうした事例は、デュポンとP&Gによるトウモロコシの茎や葉を原料とするセルロース系エタノールを使用した洗剤「タイド」の開発、BASF、カーギル、ノボザイムによるバイオベースの再生可能原料からのオムツなどの素材開発など、いろいろあります。

また、CSV/シェアード・バリューのコラボレーションは、企業間に限ったものではなく、企業とNGO/NPO、企業と政府など、様々な形態の活動が行なわれるようになっています。最近では、ユニリーバと英国国際開発省が、ビジネスの力を用いて、2025までに世界100万人の貧困層の健康、衛生、暮らしを改善するというイニチアチブのスタートを発表しています。

日本企業でも、花王とイオンによる長距離物流の鉄道コンテナを共同利用するバリューチェーンのCSVの取り組みなどが行われています。花王とイオンのコラボレーションでは、東京から福岡への往路は、コンテナに花王の川崎工場で生産した洗濯洗剤などの商品を積み、復路は、福岡のイオン協力工場で生産するプライベートブランドの飲料品を輸送しています。長距離輸送のコストとCO2排出を削減するため鉄道へのモーダルシフトを進めるイオンが、複数のメーカーに協力を呼びかけたところ、花王が手を上げて実現しました。

面白いところでは、ヤマト運輸が、マレーシアの自動車教習所とのコラボレーションで、安全運転の指導ノウハウを普及させようとしています。国内約5万8千人のドライバーの安全運転技術の蓄積を活用した商業ドライバー向けの教育プログラムを、マレーシアの大手自動車教習所メトロに提供し、ライセンス収入を得ます。メトロは、この教育プログラムを政府に申請し、国家資格としての採用を狙っています。マレーシアは交通事故による死亡率が日本の5倍です。ヤマトは、マレーシアで交通事故削減に貢献しつつ、宅配便の拡大に加え、安全教育プログラムのライセンスからの収入を得ようとしています。

これらの事例において、それぞれの企業等は、必ずしもCSV/シェアード・バリューという言葉を使っておらず、現時点では、CSV/シェアード・バリューのコンセプトを認識せずに行われているものも多いでしょう。しかし、CSV/シェアード・バリューのコンセプトが共有され成功事例が増えていけば、より多くの取り組みやコラボレーションが行われるようになるはずです。さらに、政府、NGO/NPO、様々な企業などをCSV/シェアード・バリューのコンセプトのもとに結びつけるプラットフォームがあれば、様々な取り組みがさらに促進されるはずです。そうしたコラボレーションを促進するプラットフォームづくりも考えていきたいと思います。

(参考)

www.sustainablebrands.com/news_and_views/chemistry_materials/sustainable_brands/basf_cargill_novozymes_achieve_another_milesto

www.sustainablebrands.com/news_and_views/waste_not/sustainable_brands/dupont_pg_now_powering_tide_cold_water_laundry_detergent

www.sustainablebrands.com/news_and_views/collaboration/mike_hower/unilever_british_government_partner_help_world%E2%80%99s_poor

business.nikkeibp.co.jp/article/report/20141015/272584/

「「安全運転」アジアに輸出」日本経済新聞朝刊2014.10.19

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