気候変動「適応」のCSV

2014-11-02 04:01 pm

最近、気候変動への「適応」が注目されています。世界各地で異常気象が頻発し、地球温暖化との関連が疑われる中、温室効果ガスの排出を減らす国際的な枠組みづくりは難航しています。そうした中、国連の専門機関などが、CO2排出増による気候変動はもはや避けられず、被害を減らす「適応」策が重要であると指摘しています。IPCCの部会が今春纏めた報告でも、適応策の強化に多くの章を割り当てています。

気候変動への「適応」は、企業にとってのビジネスチャンスでもあります。代表的なものが、北極海の氷が溶けることを見越した、海運会社の新たな航路開設です。こうした気候変動の影響をうまく利用するビジネスもいろいろ考えられますが、社会の気候変動への「適応」を支援するCSVビジネスもいろいろ考えられ、すでに多くの企業が乗り出しています。

製品・サービスのCSVについては、BASFなどが高温や干ばつに強い農作物を開発しています。マイクロソフトは、情報技術を活用した気候変動の評価、監視、早期警戒のシステムを開発しています。また、気候変動により水不足が懸念される中、GEやシーメンスなどが、水浄化システムなどを開発しています。

バリューチェーンのCSVについては、ネスレが温暖化に対応したコーヒー豆の生産技術を研究し、農家を教育するなど、原材料の持続性への取り組みがいろいろ行われています。また、ビジネス環境のCSVについては、水不足に対応したコカ・コーラの水資源保全や地域への安全な水供給の取り組みなどが行われています。

なお、こうしたグローバルでの企業の適応ビジネスの取り組みは、国連の気候変動枠組み条約事務局の「プライベート・セクター・イニシアチブ(PSI)」データベースに公開されています。

unfccc.int/adaptation/workstreams/nairobi_work_programme/items/6547.php

日本国内でも、農業・漁業資源への気候変動の影響対応、台風・洪水の頻発に対応したレジリエントなまちづくりなど、様々な気候変動への「適応」に関するCSVの機会があります。多くの企業で検討すべき課題でしょう。

(参考)

「温暖化と「適応」ビジネス」日経産業新聞(2014.10.16)

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