公民連携によるCSVの推進

2014-12-18 09:15 am

行政と企業が連携する動きとしては、公民が連携して公共サービスの提供を行うPPP(Public Private Partnership)、その代表的手法である、公共事業の設計、建設、維持管理及び運営に民間の資金とノウハウを活用するPFI(Private Finance Initiative)などが進められています。

PPP/PFIも企業の力を活かした社会価値の創造と言えるかと思いますが、CSVの視点を導入すれば、「企業の力を活かして社会価値を創造する」政策は、まだまだ考えられます。

具体的なCSV視点での政策として、最近動いているのが、「共同輸配送のマッチング」です。国土交通省が、物流分野の効率向上とCO2排出削減に向けて、「共同輸配送促進に向けたマッチングの仕組みに関する検討会」を始めました。

物流分野における積載率は全般的に低く、トラックの積載率は40%程度と非効率な状況にあります。国土交通省は、この状況を改善し、物流コスト削減とCO2排出削減を両立させるために、企業間の共同輸配送を促進しようとしています。平成27年までの2年間を通して、共同輸配送の企業間マッチングシステムの試作開発と合わせて、企業間マッチングシステムにおける利便性や課題等を整理し、異業種間も想定した共同輸配送促進に向けたマッチングの仕組みを構築しようとしています。

企業間連携による共同輸配送は、物流コスト削減とCO2排出削減を両立させる「物流効率化のCSV」で、「バリューチェーンのCSV」の一形態です。

bizgate.nikkei.co.jp/article/77543016_3.html

パナソニックと朝日新聞は、朝日新聞の配達が終わった後の空のトラックでパナソニックの商品を輸送し、両社がそれぞれトラックで配送する場合に比べ、物流コストを削減し、CO2排出を減らしています。朝刊後の携帯電話輸送では、CO2排出量を年間67t削減し、物流コストを23%削減、朝刊後の住宅建設資材輸送では、CO2排出量を年間6.3t、物流コストを35%削減しています。また、花王とイオンのコラボレーションでは、東京から福岡への往路は、コンテナに花王の川崎工場で生産した洗濯洗剤などの商品を積み、復路は、福岡のイオン協力工場で生産するプライベートブランドの飲料品を輸送しています。長距離輸送のコストとCO2排出を削減するため鉄道へのモーダルシフトを進めるイオンが、複数のメーカーに協力を呼びかけたところ、花王が手を上げて実現しました。国土交通省は、こうした「物流効率化のCSV」を政策的に促進しようとしています。

「物流効率化のCSV」以外にも、廃棄物の資源としての利活用(アップサイクル)、農家の育成による高品質原材料の安定調達、日本企業の事業展開に必要な途上国の事業インフラ整備、日本企業の環境技術を普及させる競争ルールの整備、環境配慮製品の普及に向けた消費者啓発など、公民連携によるCSVの推進には、多くの可能性があります。こうした政策の導入を企業から働きかけることは、政府にとっても歓迎すべきことだと思います。

(参考)

www.eic.or.jp/news/?act=view&serial=33638&oversea=0

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