公益のためのロビー活動

2015-04-16 09:06 am

米国では、企業がロビイストを雇って、自社に有利な政策の導入を働きかけることが広く行われています。有力議員などがロビイストに転じるケースも多く、ロビイストは大きな影響力を持っています。また、米国では、連邦ロビイング統制法に基づき、ロビイストは登録が必要なのですが、ロビイストの数は、ここ10年で3倍以上に増えています。これは、企業の政策への影響力が増加していることを示しています。

富の拡大を担う資本主義の中心的プレーヤーである企業の影響力が、富の分配や社会の公正を担う民主主義の領域で強まることについては、懸念があります。政策への企業の影響力が強まり、産業寄りの政策が採られるようになっていることが、環境問題、社会問題の解決を妨げている面があると考えられています。

CSVの一つに「競争ルールのCSV(ルールメイキングのCSV)」がありますが、これは、環境問題、社会問題を解決するルール作りを企業が働きかけるものです。www.cre-en.jp/mizukami-blog/?p=595#.VSnaUViCjIV

ロビー活動は、環境規制などの導入を妨げたり、企業に有利なように政策の緩和や変更を求めたりするケースもありますが、CSVのためのロビー活動は、社会価値を創造しようとするものです。そのため、NGOなどの市民団体と協働してロビー活動を行なうこともできます。またCSVでは、政策提言や社会問題への関心を高めるアドボカシー活動を堂々と行なうこともできます。

CSVは、公益にかなうものであり、政策担当者としても受け入れやすいはずです。また、市民セクターと連携したロビー活動やアドボカシー活動による世論形成など、いろいろな形で政策に働きかけることができます。基本的には、「私益」に基づくロビー活動よりも、「公益」に基づくロビー活動のほうが、有利なはずです。

CSVの場合は、私益と公益が両立しているのですが、公益を前面に出して堂々とロビー活動すべきでしょう。もちろん、公益の考え方も多様であり、政策の導入、規制緩和などついては、公益に対する考え方の対立などもよく起こるわけですが、未来視点の高い視座を持って、あるべき姿を議論することが必要でしょう。政策に有効に働きかけることは、高い視座を必要とするものであり、そうした視座を持つことは、CSVの推進にとっても役立つでしょう。

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