戦略的マテリアリティとスターバックスの事例

2016-02-15 08:58 am

最近、CSRコンサルティングの領域でニーズが多いのが、マテリアリティの特定です。マテリアリティとは、ステークホルダーとの対話を通じて、CSRで取り組むべき重点課題を特定するものです。CSRの要請項目が広がる中、自社が本質的に追求すべき課題を特定することは、CSRマネジメントを効果的に進める上でも、ステークホルダーと適切にコミュニケーションする上でも重要です。

マテリアリティ特定のニーズが増えているのは、サステナビリティ・レポーティングのグローバルスタンダードであるGRIが、最新の第4版(G4)において、マテリアリティの特定を求めているからです。GRI G4では、基本的なCSRの取り組み項目と基本的なプロセスが示されていますが、私がマテリアリティの特定プロジェクトを実施する場合には、定型的なやり方ではなく、その企業にあった項目の選定、マテリアリティ特定プロセおよびアプトプットの設計をするようにしています。また、クライアントのニーズにもよりますが、出来るだけ、CSV要素も含めるようにしています。

私がマテリアリティ特定において、その企業ならではのやり方、CSV要素も含めた企業戦略への統合視点を重視するのは、マテリアリティは、企業の非財務戦略の要になるものですので、出来る限り、戦略的な特定が必要と考えるからです。私が実施してきたマテリアリティ・プロジェクトでは、5つくらいのマテリアリティを特定することが多いのですが、場合によっては、もっと少なくても構いません。(マテリアリティのイメージとしては、以下のセブン&アイ、三菱地所などがあります。)

www.7andi.com/csr/theme/theme.html

www.mec.co.jp/j/csr/selection/index.html

フォーカスされたマテリアリティとしては、スターバックスの例があります。スターバックスは、非財務のマテリアリティとして、「コミュニティへの貢献」「倫理的な調達」「環境面でのリーダーシップ」の3つを掲げています。この中でも、最もスターバックスの戦略性が表れているのは、「倫理的な調達」でしょう。スターバックスは、2015年までに、買い付けるコーヒーのすべてを責任ある方法で栽培され、倫理的に取り引きされたものにするという目標を掲げていましたが、99%までは達成されたとのことです。

www.cre-en.jp/mizukami-blog/?p=423#.Vr_pJliCjIU

スターバックスにとって、高品質のコーヒー豆の安定調達は、経営の生命線です。高品質なコーヒー豆の供給地域が限られ、一方で需要が増加する中、「倫理的な調達」の取り組みを通じて、コーヒー農家との関係を強化し、高品質なコーヒー豆を安定調達することは、非常に重要なCSVです。非財務活動の戦略的意味合いを考えるCSVの視点を、マテリアリティ特定プロセスに組み込むことは、長期視点での経営にとって、非常に大きな意味を持つでしょう。

(参考)

www.greenbiz.com/article/how-starbucks-yields-benefits-materiality

www.starbucks.co.jp/responsibility/

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