「SDGsが提供するCSVの機会」@食品、飲料、消費財

2016-04-21 09:45 am

このブログでも、SDGsがCSVの機会を提供することは、何度か述べてきています。国連グローバル・コンパクトとKPMGが業界ごとに作成している”SDG INDUSTRY MATRX”は、「企業はCSVのレンズを通すことにより、社会・環境課題に対応する機会を見出すことができる」として、SDGsの17の目標すべてについて「CSVの機会」と、企業の先進事例を示しています。どのような内容となっているか、食品・飲料・消費財業界の例を見てみましょう。

SDG1「貧困」については、サプライチェーンの強化などがCSVの機会として挙げられています。SDG2「飢餓」については、原材料農家などのサプライヤー支援も含めた農業の生産性向上、栄養価の高い食品の提供、食料安全保障などが機会とされ、グローバル企業の途上国での取り組みなど多くの事例が紹介されています。テトラパックの学校給食プログラム、味の素のガーナ栄養改善プロジェクトなども紹介されています。

www.cre-en.jp/mizukami-blog/?p=1832#.VxgVUliCjIU

www.cre-en.jp/mizukami-blog/?p=2278#.VxgWfViCjIU

SDG3「健康・福祉」については、社員およびサプライチェーンの健康・福祉に加え、消費者や子ども達の健康なライフスタイルの啓発、機能性食品の提供などがCSVの機会として挙げられています。SDG4「教育」については、社員教育や消費者のサステナブルなライフスタイルの教育などが機会とされています。SDG5「ジェンダー」に関しては、サプライチェーンにおける女性活躍支援などが機会とされています。SDG6「水・衛生」については、点滴灌漑、低コスト浄水などが機会として挙げられ、ユニリーバの衛生への取り組みなどが紹介されています。

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SDG7「エネルギー」については、食物廃棄物のバイオマス化などがCSVの機会とされています。SDG8「雇用」については、農業という仕事を魅力的とすること、地域での雇用創出などが機会とされ、コカ・コーラのコレチーボなどが紹介されています。

www.cre-en.jp/mizukami-blog/?p=1141#.VxgPTViCjIU

SDG9「インフラ」については、農業インフラの整備などがCSVの機会とされています。SDG10「不平等」については、低所得層の消費者が商品を入手しやすくすることなどが機会とされています。SDG11「持続可能な都市」に関しては、最新技術を用いた都市農業などが機会とされています。SDG12「責任ある消費・生産」については、持続可能な調達、資源・エネルギーの効率利用、消費者の啓発などが機会とされ、ウォルマートの「サステナビリティ・インデックス」の取り組みなど、多くの事例が紹介されています。

www.cre-en.jp/mizukami-blog/?p=1832#.VxgVUliCjIU

SDG13「気候変動」については、農業からの温室効果ガス削減、気候変動に適応する農業などがCSVの機会とされ、味の素の飼料用アミノ酸による家畜からの窒素化合物の排泄削減などが紹介されています。SDG14「海洋」については、持続可能な漁業などが機会とされています。SDG15「生態系・森林」については、生態系に配慮した調達・パッケージなどが機会とされています。SDG16「平和と公正」については、トレーサビリティなどが機会とされています。そして、SDG17「パートナーシップ」については、非競争分野の協働などが機会となります。

www.cre-en.jp/mizukami-blog/?p=2194#.VxgfoliCjIU

こうしてみると、食品、飲料、消費財業界では、SDG2「飢餓」、SDG12「責任ある消費・生産」などが、既に多くの取り組み事例があり、関係が強いことが分かります。すべての業界で、SDGsの17の目標に対する様々なCSVの取り組みが考えられるかと思いますが、その中で、自社の経営課題や強みなどに照らして、戦略的な選択を行うことが重要です。いずれにせよ、SDGsは、CSVを検討する上で、社会問題の良い思考軸を提供してくれます。

(参考)

SDG INDUSTRY MATRIX –Food, Beverage and Consumer Goods

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