サステナブル・ブランド競争:ノースフェイスのCSVの取り組み

2016-07-04 08:35 am

世界的にサステナビリティを推進している企業としては、ユニリーバと並んでパタゴニアの名前が挙げられます。「最高の製品を作り、環境に与える不必要な悪影響を最小限に抑える。そして、ビジネスを手段として環境危機に警鐘を鳴らし、解決に向けて実行する。」というミッションステートを掲げ、「環境」を軸とした行動を一貫して実践し、強いサステナブル・ブランドを作り上げています。

www.cre-en.jp/mizukami-blog/?p=65#.V3d4QViCjIU

そのパタゴニア創業者イヴォン・シュイナードの友人であり、共に、南米パタゴニアを旅したダグ・トンプキンスが創業したザ・ノースフェイスも、同じアウトドアブランドとして刺激を受けている面もあるのでしょう、最近、CSV/シェアード・バリューの面白い取り組みを進めています。なお、イヴォンとダグのパタゴニアへの旅は、映画「180° SOUTH」にもなっています。

greenz.jp/2011/01/23/180_south/

ノースフェイスは、最近、地元から原材料を調達する“バックヤード・プロジェクト”を進めています。最初の取り組みとして、カリフォルニアのノースフェイス本社から150マイル以内ですべてを調達したパーカーを提供し、その後地域の範囲を広げ、商品ラインもTシャツなどにも拡大しています。これは、「バリューチェーンのCSV」の一形態である「バリューチェーンの短縮」に当たります。目の届く範囲でバリューチェーンを構築し、地域の発展に貢献しつつ、バリューチェーンの透明性、信頼性を高め、それで競争力を高めようとするものです。

また、ノースフェイスは、クリエイティブにアウトドア人口を増やす取り組みをしているNPOへの寄付プログラムを行っているのですが、これも、アウトドアの効能などへの認知を広め、人口を増やして、アウトドアファッションの市場を拡大しようとするCSVの取り組みです。CSVのフレームワークで言えば、「需要創造のCSV」に当たりますが、戦略的社会貢献活動という言い方でも良いかも知れません。

今年は、性的暴力の被害に合った女性のためのアウトドア・アドベンチャーを提供している組織、退役軍人や障がい者、低所得や前科のある若者などにアウトドア体験を提供する取組みを行う組織など、アウトドアのヒーリングなどの効能を活かした様々な取り組みを行う45のNPOに合計50万ドルを寄付しています。

ノースフェイスは、その他にも、ポリエステル製品の100%リサイクル素材化、商品の回収とリサイクル、•ダウン製品のサプライチェーンを通じた動物保護に関する基準 Responsible Down Standard(RDS)の開始など、様々な取り組みを進めています。パタゴニア、ノースフェィスなど、環境と直結するイメージの強いアウトドアファッション業界から、サステナブル・ブランド競争が始まり、その他の業界にも広がることを期待したいですね。

(参考)

www.sustainablebrands.com/news_and_views/supply_chain/sustainable_brands/north_face_scales_locally_domestically_produced_backy

www.csrwire.com/press_releases/39082-The-North-Face-Explore-Fund-Awards-500-000-to-Nonprofits-Connecting-People-to-the-Outdoors

sustainablejapan.jp/2014/08/12/the-north-face/11511

※CSV推進にご関心のある方は、mizukami@cre-en.jpまでご連絡下さい。

bizgate.nikkei.co.jp/series/007620/index.html

 

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