エレン・マッカーサーとサーキュラー・エコノミーの5つのステップ

2016-10-11 08:40 am

サーキュラー・エコノミーが欧州から世界に広がっていますが、そのムーブメントの中心にいるのが、2010年に設立されたエレン・マッカーサー財団です。同財団を設立したのは、2005年にヨットの世界一周単独公開の世界記録を打ち立てたエレン・マッカーサー氏です。彼女は、必要な物だけを積んで地球を航海する中で「資源の有限性」について考えるようになりました。そして、ヨットの上で考えた「資源の有限性」が世界経済にとって非常に重要であると考えるようになり、直線型の経済から循環型の経済、リニア・エコノミーからサーキュラー・エコノミーへの移行を目指して、財団を設立しました。

www.ted.com/talks/dame_ellen_macarthur_the_surprising_thing_i_learned_sailing_solo_around_the_world?language=ja

サーキュラー・エコノミーは、従来の3Rを発展させ、製品のライフサイクルを通じて資源回収・リサイクル・アップサイクルを進め、資源廃棄をゼロとしつつ収益性を高め、シェアード・バリューを実現しようするものです。シェア・サービスや製品のサービス化などを含むサーキュラー・エコノミーは、2030年頃に4.5兆ドルの市場を生み出すと考えられています。具体的な事例としては、UPSが、世界中で様々な製品をリユース・リサイクル・アップサイクルする回収プラットフォームであるテラサイクル社と協働で、UPSが使用済製品等を回収しテラサイクルがそこから付加価値を生み出す、サーキュラー・エコノミーの物流ソリューションを提供しています。

サーキュラー・エコノミーを進めるための基本的な5ステップとしては、以下が提唱されています。

1.「調達」:リニア・エコノミーでは、製品製造において、採掘された原材料や化学的に創られた原材料を用いますが、サーキュラー・エコノミーにおいては、主に、使用済のものをリサイクル・回復したものを原材料とします。

2.「設計・生産」:サーキュラー・エコノミーで製造される商品は、最初からすべての部品が廃棄されることのないよう、リユース・リサイクル・アップサイクルしやすいように設計されています。

3.「輸送」:サーキュラー・エコノミーにおいては、製品の配送と回収が同時にできるように、ロジスティクスが整備されています。

4.「消費」:サーキュラー・エコノミーでは、消費者が適切な知識をもとに廃棄物を作らない製品を選択します。政府や企業が、そうした消費者を育てるために、サーキュラー・エコノミーの考え方やどの製品がリユース・リサイクル・アップサイクルされた製品かの知識について教育等を実施します。

5.「回収・回復」:サーキュラー・エコノミーでは、廃棄される製品を回収するロジスティクスが末端まで整備され、回収された製品が回復され、新たな製品の原材料となります。

サーキュラー・エコノミーは、こうしたサーキュラー・チェーンを構築するとともに、そもそも製品製造を不要とするサービス化を進めます。日本では、3Rなどの環境対策は進んでおり、基本的な技術・ノウハウは有していますので、これまでコストと考えられていた環境対策をシェアード・バリューとして収益化するポテンシャルは持っているはずです。サーキュラー・エコノミーは、特に日本の環境先進企業に、大きな機会を提供しています。

(参考)

www.justmeans.com/blog/the-circle-of-trust-in-5-steps

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