機械学習によるピンポイントの農薬散布:ジョンディア

2017-10-26 10:49 am

私が子供のころは、田んぼ一面にホタルがいたのですが、あるときから、ヘリコプターでの農薬空中散布が始まり、あっという間にホタルが絶滅しました。ちなみに、我が家の池で飼っていた鯉も全滅しました。かなり生態系に影響を及ぼしたと思います。

こうした農薬問題は今でもあり、ネオニコチノイド系農薬がミツバチ減少の原因になっている恐れがあるとして、欧州では、一部のネオニコチノイド系農薬の使用を禁止しています。欧州委員会は、最近も「農薬の持続可能な使用に関する指令」の実施が不十分だと指摘するなど、農薬の環境や健康へのリスクに対する問題意識を持っています。

CSV思考では、農薬使用を禁止するのではなく、農薬による農業の生産性は維持しつつ、環境および健康のリスクを軽減することを検討します。最近では、デジタルテクノロジーがこうしたCSVを実現するための有効なツールとなっていますが、農薬問題についても、デジタルテクノロジーを生かしたソリューションが生まれています。

「ジョンディア」ブランドのトラクターで知られる米農機大手ディア・アンド・カンパニーは、機械学習を利用して作物と雑草を区別し、雑草だけにピンポイントで除草剤を噴射するロボットを製造する新興企業ブルーリヴァーを買収し、農業の生産性と農薬の悪影響軽減を両立しようとしています。ディア・アンド・カンパニーは、GPSを利用して、農機の移動を数センチの精度で行える技術をすでに持っていますが、これにブルーリヴァーの技術を加え、ピンポイントで効率的に除草剤を散布します。これにより、除草剤の利用を90%削減することができるとのことです。

こうした農業におけるデジタルテクノロジーの活用は急速に進んでおり、最近では、ドローンを活用した作物データの収集、農薬の効率散布なども注目されています。人口増加による食料不足が懸念される中、農業の生産性向上は、重要課題です。環境負荷、環境リスクなどに加え、日本では、農業従事者の高齢化、後継者不足などの問題もありますが、デジタルテクノロジーは、そうした問題を解決する重要なツールです。日本の農機メーカーなどにとっても、大きな機会となっています。

(参考)

wired.jp/2017/10/17/john-deere-lettuce-farming-robot/

www.cre-en.jp/mizukami-blog/?p=2535#.WfE-kREUldg

※CSV推進にご関心のある方は、mizukami@cre-en.jpまでご連絡ください。

csv-jp.org/related_info.html

bizgate.nikkei.co.jp/series/007620/index.html

CSV戦略ポテンシャル診断サービス
「CSV戦略ポテンシャル診断」サービスページ

コメントを書く







コメント内容


Copyright(c) 2012 Cre-en All Rights Reserved.