長期思考を投資家とシェアする6つの理由

2018-07-17 09:03 am

MITスローン・マネジメント・レビューの「長期思考を投資家とシェアする6つの理由」というコラムの内容をご紹介します。

CEOに対する短期利益に対するプレッシャーは、強く、企業は、R&D費の削減など、長期的価値を犠牲にする動きに走りやすい。これに対して、投資家と企業はお互いを非難している。企業は、長期戦略を持っていたとしても、競争力に影響することも恐れ、情報開示には積極的でない。そのため、長期思考や戦略に対する情報開示は十分に行われていない。一方で、企業が社会に貢献することの期待は高まり、マテリアルなサステナビリティ課題は、財務、オペレーションのパフォーマンスに関連すると認知されている。投資家は、ESG要素を重視し、企業の長期パフォーマンスに重要と考えている。何故、長期計画を開示しなければならないのか?どう長期計画を開示すれば良いのか?とCEOは聞くかも知れない。その6つの理由とどう長期計画を開示するかの示唆を示す。長期思考を開示する理由は、以下のとおり。

1.長期戦略があることを示す。
マテリアルなサステナビリティ課題を適切にマネジメントする組織は、レジリエンスとイノベーション能力において、競合よりも高いパフォーマンスを示すことができる。投資家に長期計画を示すことで、長期的な価値創造ストーリー、長期的な価値創造計画を含む企業のパフォーマンスの継続に関し、意味のある対話の機会を提供する。

2.メガトレンドを理解しており、収益機会にできることを示す
企業は様々なメガトレンドに曝されており、業界ごとに関連性は異なる。CEOの長期計画は、低炭素シフト、破壊的テクノロジー、高齢化社会など、企業がビジネスにとって重要なトレンドにどう対応しているかを示す機会を提供し、リーダーがそうしたトレンドが提供するリスクと機会をどうマネージしようとしているかを明らかにする機会を提供する。

3.投資家がESGイシューをマネジメントの視点で理解することを助ける
業種を問わず、サステナビリティへの対応は、ビジネス戦略のコアの部分を形成するようになっている。大部分の投資家が、ESG要素を財務的にマテリアルと考え、長期的に優れたパフォーマンスをあげるために適切にマネジメントすることを期待している。そして、企業のESG情報開示が不十分であることに不満を持っている。企業不祥事の例にみられるように、ESGの不適切なマネジメントは、企業の価値と信頼を棄損する。長期計画は、企業が財務的にマテリアルなESGイシューに対して、どう考え、どうマネジメントしようとしているかを示す機会を提供する。

4.マネジメントに企業エコシステムの考慮を促す
企業のビジネスモデルは、多くのステークホルダーに影響し、依存する。投資家に限らず、多様なステークホルダーとの関係を考慮することは、企業の成功に極めて重要である。長期計画の開示は、将来のビジネスの利益が多様なステークホルダーの関心と整合していることを示す。

5.従業員と投資家を刺激し、維持する
長期的なパーパスに関するコミュニケーションは、多くの付帯的な価値を生み出す。その一つが、ロイヤルティである。長期計画のコミュニケーションにフォーカスする企業は、長期視点を持つ投資家を惹きつける。本物でサステナブルなパーパスを持てば、人財を惹きつけ、モチベートする。

6.企業とステークホルダーのコミュニケーションに関するリーダーシップを育む
長期に関するコミュニケーションをすることで、企業と投資家のコミュニケーションの頻度が減るわけではない。既存のスケジュールの中で、長期的な見通しを示し、企業と投資家の対話のより価値のある機会を提供することが求められる。

長期計画は、企業と投資家のコミュニケーションの新しいツールで、企業と投資家が一体となって、サステナブルな価値創造、サステナブルな社会における企業の役割を明らかにするこれまでにない機会となる。
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(参考)

sloanreview.mit.edu/article/six-reasons-why-companies-should-start-sharing-their-long-term-thinking-with-investors/

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