地方創生のCSVをどう進めるか

2018-09-27 09:27 am

地方創生は、日本国内では、最重要課題の1つです。地方が元気にならないと、日本が持続可能な形で発展していくのは難しいでしょう。1,700以上ある自治体それぞれが、個別に地方創生を考えるのはどうかと思いますし、本来は、国として、分権化・分散化されたどのような国家を創っていくのかのビジョンも欲しいところですが、現状は、各自治体が、地方創生に一生懸命取り組んでいます。

最近は、地方創生の手段として、CSVに関心を持つ自治体も増えています。私が副理事長を務めるCSV開発機構にも、多くの自治体から問い合わせが来ています。CSV開発機構でも、地方創生を重要テーマとして取り組みを進めており、日経BP総研が運営する、地方創生をテーマとしたサイト「新・公民連携最前線」でも、「地域を元気にするCSV」という連載をしています。

project.nikkeibp.co.jp/atclppp/PPP/092400011/

自治体は、企業の力を使って、地域の課題を解決したいと考えています。企業のほうでも、地方創生に関心を持つ企業は増えているように思います。企業のほうは、事業機会と考えている企業もあれば、関係ある自治体に対する社会貢献として取り組む企業もありますし、地方創生に関心を持つ人材が増える中、人材を生かすという視点から取り組みを進める企業もあります。CSVの観点からは、企業にとっても価値を生み出すものであることが、望まれます。

地方創生のCSVのパターンは、いくつかありますが、「製品・サービスのCSV」としては、まず、「実証実験の場の提供」があります。「地域を元気にするCSV」でも、ユニ・チャームの鹿児島県志布志市と連携した、使用済み紙おむつの再資源化の実証実験、ヤマハ発動機の石川県輪島市と連携した、エコカートの自動運転の実証実験などを紹介しています。企業としては、行政との連携が必要となる新しい取り組みの実証実験の場を提供してもらえるのは、ありがたいことです。

「製品・サービスのCSV」としては、地域素材の活用もあります。カゴメが地域の特産品を生かした商品(野菜生活)を開発し、自社の全国チャネルで販売している「地産全消」などが典型ですが、地域の素材を生かした新しい商品の展開は、地方と企業のWIN-WINを生み出す可能性があります。

「バリューチェーンのCSV」では、CSVの元祖であるネスレモデル=原材料生産者の育成が地方創生にも適用できます。伊藤園が、高品質なお茶の安定調達のため、高齢化、後継者不足の課題を抱える茶農家の支援や耕作放棄地の茶畑への転用などを進める「茶産地育成事業」は、その典型でしょう。

「ビジネス環境のCSV」について、地域の特長を生かしたクラスター構築などは、地方創生の王道と言えます。政策、インフラ、関連産業等を企業その他のステークホルダーの強みを生かしながら、農業であれば、戦略的6次産業化を進めていきます。個人的には、環境面、サーキュラー・エコノミーなどのクラスター構築など、面白いのではないかと思っています。

地方創生のCSVは、日本独自のCSVの形として、さらなる発展が期待できる領域だと思います。

※CSV推進にご関心のある方は、mizukami@cre-en.jpまでご連絡ください。

csv-jp.org/related_info.html

bizgate.nikkei.co.jp/series/007620/index.html

CSV戦略ポテンシャル診断サービス
「CSV戦略ポテンシャル診断」サービスページ

コメントを書く







コメント内容


Copyright(c) 2012 Cre-en All Rights Reserved.