サーキュラー・エコノミーをどう伝えるか

2018-11-29 09:42 am

Greenbiz.comにサーキュラー・エコノミーをどう伝えるかについての記事がありました。他のコンセプトを含むサステナビリティ全般についても同様の考え方が適用できるように思いますので、概要を紹介します。

2017年のコーン・コミュニケーションの調査では、消費者は正しいことをしたいと回答し、87%は「自分の価値観に合う企業かどうかで購買の判断をする」としています。しかし、実際の消費者の購買行動はその通りには変化していません。企業が消費者に対して、商品の社会的価値、ストーリーを伝えられていないからだという指摘もあります。

サーキュラー商品の普及についても、消費者をどう巻き込むか、メッセージの伝え方に工夫が必要です。これに関しては、米国商工会議所財団が最近レポートを出しており、以下4つのようなポイントが示されています。

1.仕組みではなく、商品を伝える
サーキュラー・エコノミーは、仕組み、システムを構築することが重要です。全体としてのシステムを構想している企業も多いでしょう。しかし、消費者が使い顧客体験を持つのは、商品でありサービスです。難しい仕組みの説明をするのではなく、商品やサービスで意義を直接的に伝えるべきです。アディダスの海洋プラスチックごみを使ったシューズは、商品がサーキュラー・エコノミーを語っています。アディダスは、NGOと協働して、製品の回収、再設計、リサイクルインフラなど様々な取り組みを行っていますが、消費者に対しては、商品の購買を通じた海洋プラスチック問題への貢献というシンプルなメッセージ一点にフォーカスしています。

www.cre-en.jp/mizukami-blog/?p=1982#.W_iO5PZuJdg

2.顧客と協働する
製品や材料を効果的にサーキュラーなものにするには、消費者がどう貢献できるかに加え、それが消費者自身のメリットにもなることを説明することが必要です。商品が廃棄され、場合によっては海洋に流れ込むことを防ぐには、消費者に適切に処理してもらう必要があります。オランダのアパレル企業C&Aは、ジーンズが永遠に使い続けられるよう顧客に使い古したジーンズを返却しもらうよう求め、15%のバウチャーを提供しています。

3.顧客にとっての価値を強調する
顧客はより良い製品や経験を求めていますが、その中でサステナビリティやサーキュラーであることは、付属的なものです。サーキュラーな製品やサービスがどのような価値を顧客に提供するか、コスト、耐久性、性能など、サーキュラーであることがもたらす価値にフォーカスする必要があります。例えば、シグニファイ(旧フィリップス・ライティング)の照明を販売するのではなくサービスとして提供するLighting as a Serviceは、顧客にとっては、初期投資が不用で経費として予算が立てやすくなるほか、オペレーションに関する人材やノウハウが不用となるなどの価値があります。

www.cre-en.jp/mizukami-blog/?p=2870#.W_iphPZuJdg

4.「サーキュラー・エコノミー」を使わない
サーキュラー・エコノミーというコンセプトは、まだ初期フェーズで浸透もしておらず、一般的なコミュニケーションで使うには、時期尚早です。こうしたバズワードを使うと、サーキュラーとは何か?など、不要な混乱や誤解をもたらします。アップルは、製品をすべてリサイクルされた、または再生可能な材料で製造することを目指していますが、マーケティングやサステナビリティレポートなどで、「サーキュラー」という言葉を一切使っていません。その代わりに、製品のリサイクル、回収、耐久性などについて、「古い製品から回収するものを増やし、地球から奪うものを最小化する」といった平易な言葉で説明しています。

社内的(特にマネジメントや関係者)には、サーキュラー・エコノミーのフレームワークを理解し、使いこなすことは重要ですが、外向けには、分かりやすい言葉、ストーリーを伝えることが必要です。これは、多くのサステナビリティのコンセプトにも言えることではないでしょうか。

(参考)

www.greenbiz.com/article/4-ways-your-business-can-talk-circular-without-talking-circles

※CSV推進にご関心のある方は、mizukami@cre-en.jpまでご連絡ください。

csv-jp.org/related_info.html

bizgate.nikkei.co.jp/series/DF260320183652/

CSV戦略ポテンシャル診断サービス
「CSV戦略ポテンシャル診断」サービスページ

コメントを書く







コメント内容


Copyright(c) 2012 Cre-en All Rights Reserved.