SDGs視点からの疑問。何故ステンレスボトルが売れないのか?

2019-03-07 10:09 am

先日、象印の「ステンレスボトル戦略」という記事がありました。象印の連結売上高は2015年をピークとして3期連続の減収で、純利益も17%減るなど業績は振るわない。その原因は、海外売上高の約4割を占める中国市場の景気減速に伴い、白湯の保存容器として使われるステンレスボトルなどの販売が伸び悩んでいることなど。それを踏まえ象印は、海外戦略を見直し、欧州でステンレスボトルの高級モデルを発売。また、ステンレスボトルの普及していないインドに進出し、オフィスへの冷たい飲み物の持ち込み、カレーの保温などのニーズを満たすことを狙う、というものです。

日々SDGsなどの情報に接している私としては意外でした。ステンレスボトルには大きな可能性があると考えていたからです。これだけプラスチック廃棄の問題が注目される中、次にペットボトルがやり玉に挙げられるのは確実です。プラスチック製ペットボトルを代替するものとして、ステンレスボトルは最も有望です。
www.cre-en.jp/mizukami-blog/?p=3686#.XHos3fZuJdg

ロンドンで、海洋に流れ込むプラスチック製ペットボトルを削減するため、2016年に始まったマルチステークホルダーによる「#OneLessキャンペーン」は、以下6つのコンセプトを掲げています。
1)使い捨てのペットボトルではなく、詰め替え可能な水筒を使うように人々の行動を変えること
2)ペットボトル入りの水の販売を止めた場合、ビジネスにどのような影響が出るのか、また、事業を成立させるためにはどのような代替案が考えられるのか、ビジネスモデルを考える
3)リフィル可能な水飲み場がロンドン市内に十分確保できるのか、飲み水のインフラの整備
4)飲み水を提供する形(新たなデザイン)の創造
5)国および自治体レベルにおける国策と対策
6)ペットボトル入りの水に対する社会基準自体の変更

この中でも、水筒の利用が、有望なソリューションとされています。日本でも、グリーンピースは、東京都にマイボトル給水機の増設を求めるキャンペーンを実施しています。グリーンピースによれば、東京に30台のマイボトル給水機が設置されれば、半年間で約100万本のペットボトルに相当する水が、マイボトルで利用されるとのことです。

象印をはじめとするステンレスボトル企業は、このCSVの機会を活かさなければなりません。まずは、水をステンレスボトルで飲む習慣を広げるべきでしょう。日本の水道水は安全性には問題がありませんので、味がネックになると思います。美味しい水を供給する給水機を増やすということも考えられますが、水道水を美味しく飲む方法を広げるのも有効でしょう。レモンや活性炭を入れると美味しくなるということなので、水道水を美味しくする錠剤などを開発することはできるでしょう。これもCSVの機会です。

水をステンレスボトルで飲む習慣を広げつつ、次は、水以外の飲料の新しい供給デザインを考えます。これは、飲料メーカーも含めて、幅広いステークホルダーの力を結集することが必要になるでしょう。いずれにせよ、ステンレスボトルには、大きなCSVの可能性があります。

(参考)

www.nikkei.com/article/DGXMZO41174400S9A210C1LKA000/

news.yahoo.co.jp/byline/hashimotojunji/20181015-00100544/

参考CSV情報

csv-jp.org/related_info.html

bizgate.nikkei.co.jp/article/DGXMZO2856747026032018000000?page=5

bizgate.nikkei.co.jp/article/DGXMZO2856746026032018000000

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