サステナブル・イノベーション製品

2012-09-26 11:43 pm

P&Gは、「すべての製品および包装に100%再生可能材料、またはリサイクル材料を使用。」「消費者を満足させると同時に、資源保存を最大化する製品設計の採用。」などの長期ビジョンを掲げ、2020年に向けた中期目標として、「石油由来の原料の25%を、長期的に安定供給できる再生可能な原料に置き換える。」「洗濯回数合計の70%を、お湯を使わない洗濯とする。」「パッケージを20%削減する。」などを定めています。

さらに、この中期目標を実現するために、サステナブル・イノベーション製品の売上目標を定め、製品開発を進めています。

例えば、サステナブル・イノベーション製品の洗剤「アリエールREVOイオンジェルコート」は、すすぎ1回の洗濯で1ヶ月約200リットルの節水を可能にする上、濃縮タイプのため、トラックで運べるボトル数が従来の2.5倍となり、輸送時のCO2削減に貢献しています。

日本企業でも、こうしたサステナブル・イノベーション製品開発の動きがあり、BtoC企業だけでなく、材料、部品などのBtoB企業でも熱心に取り組んでいる企業があります。サステナビリティへの貢献という意味では、幅広い用途に使用されるBtoB製品における貢献のインパクトは非常に大きいものがあります。

例えば、国内で消費される電力の約57%はモーター稼動によるとされ、稼動中のモーターの効率を1%高めると、その省エネ効果は原子力発電所1基分に相当すると言われています。

ただ、現時点では、サステナブル・イノベーションを普及させるには、“環境配慮”だけでは不十分で、コスト削減など顧客/消費者の求めるほかの価値と両立させる必要があります。例えば、「アリエールREVOイオンジェルコート」の場合は、“環境配慮”に加え、すすぎ1回での洗濯が可能なため、水道代を節約できるというメリットがあります。

将来は、環境価値=顧客価値の時代が到来すると考えていますが、今のところは、環境価値とそれ以外の顧客価値との両立(Shared Value)が、サステナブル・イノベーション製品普及のためには、不可欠です。

また、P&Gのようにサステナブル・イノベーション製品の売上目標を設定する企業もありますが、目標化された場合は、目標達成のため、製品の審査が甘くなるというリスクがあることには、注意する必要があります。

大した環境貢献のない製品をサステナビリティ・イノベーション製品と認定してしまうと、企業のレピュテーションに関わります。企業のためにも、社会のためにも、制度の規律を持った運用が必要です。そうしてこそ、本当のイノベーションが生まれやすくなるでしょう。

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