ユニリーバの「サステナブル・リビング・プラン」までの道のり

2013-06-13 08:50 am

企業のサステナビリティ・ビジョンとして最も有名なユニリーバの「サステナブル・リビング・プラン」は、CEOのポール・ポールマンの強いリーダーシップによるものという理解が一般的にはなされているかも知れません。

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確かに、「サステナブル・リビング・プラン」を形にして纏め上げることは、ポール・ポールマンの登場がなければ難しかったかも知れません。しかし、ポール・ポールマンの登場のずっと前から、長い時間をかけてその下地は作られていました。

企業のミッション、それに基づく提供価値、それが形作るブランドが、時間をかけて戦略の方向性を設定していきます。ユニリーバの場合は、それがサステナビリティという方向に向かっていきました。

1997年、当時タラを原料とした加工食品を製造していたユニリーバは、カナダ東部等の資源枯渇によりタラの漁獲量が落ち込んだことを受けて、取り扱う水産物を持続可能な漁業からの調達に限ると宣言しています。そして、WWFと協力して、持続可能な漁業で獲られた水産物に表示を認める、海のエコラベルと言われる「MSC認証」の仕組みを創っています。こうした経験が、ユニリーバのサステナビリティに対する感度を高めていきました。

そして、2007年にポール・ポールマンが登場し、社会・環境問題がビジネスの妨げとなっている途上国ビジネスの戦略を検討した結果、社会・環境問題の解決に取り組む「サステナブル・リビング・プラン」が策定されました。

なお、ユニリーバは、「サステナブル・リビング・プラン」導入にあたって、CEO以外のマネジメントをうまく巻き込んでいますが、これは重要なことです。外部との付き合いの多いCEOは、社会の大きな動きを感じる機会もあり、サステナビリティなどの重要性を理解しやすいのですが、社内にあって日々のP&L責任を問われているCEO以外のマネジメントは、なかなかサステナビリティの重要性を理解できない傾向にあります。こうしたマネジメントがサステナビリティ推進の壁となるケースは良くありますので、外部の声に触れさせるなどして、サステナビリティへの感度を持たせることが必要です。

多くの企業は、それぞれのミッション、提供価値、ブランドを持っており、ユニリーバと同じ取り組みをすることはないでしょう。しかし、途上国を含むグローバルでの事業展開にあたってはサステナビリティへの取り組みは不可欠であり、ユニリーバの取り組みが参考になる部分も多いと思います。

(参考)

www.greenbiz.com/blog/2013/06/03/12-takeaways-future-sustainable-business

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