“世界を変える企業”リスト2016

2016-08-22 10:09 am

今年もCSV先進企業のリストである’Change the World’ Listが発表されました。世界の収益10億ドル以上をソーシャル・インパクト、ビジネス成果、イノベーションの観点から評価したものです。今年は、1位グラクソスミスクライン、2位IDEテクノロジーズ、3位GE、4位ギリアド・サイエンシズ、5位ネスレ、6位ナイキ、7位マスターカード、8位ユナイテッド・テクノロジーズ、9位ノボザイムズ、10位ファースト・ソーラーなどとなっています。

1位のグラクソスミスクラインは、貧困国では特許権を行使せず安価に医薬品を提供していますが、これが市場での信用と長期的な収益につながっています。今年の3月には、最貧国では、今後特許を取得しないことを宣言しています。そして、これらの国では収益の20%を医療従事者のトレーニングや医療インフラの構築に再投資しています。また、マラリアなどのワクチン開発を進めるとともに、セーブ・ザ・チルドレンと協働で医療従事者のワクチンの取り扱いのトレーニングを実施しています。

2位のIDEテクノロジーズは、水資源が不足している地域で、海水を飲料水や灌漑用水に転換しています。このイスラエルの脱塩技術のリーダー企業は、効率的に海水を淡水化し中東でポータブルH2Oの7割を供給しています。さらに、米国、中国など他の40カ国で脱塩プラントを操業しています。

3位のGEはエコマジネーションをデジタル・テクノロジーで高度化しており、4位ギリアド・サイエンシズは、インドで多数のジェネリック医薬品メーカーと連携しC型肝炎の治療薬を先進国の1/10の価格で提供し、C型肝炎の感染率が世界一のエジプトでは1/100の価格で提供しています。また、HIV治療薬についても、同様なアプローチを推進しており、10年間で1,000万人の貧困国の人々を治療しています。

日本企業では、18位に伊藤園、39位にパナソニックが入っています。伊藤園は、茶産地育成事業や茶殻リサイクルシステム、パナソニックは、EV向けリチウムイオン電池の最大の提供者としてEV革命を支えていることや、藤沢でのサスティナブル・スマートタウンの取り組みなどが評価されています。

CSVについては、日本企業は昔から「三方よし」の考え方を持っており、社会価値の創造は、通常のビジネスの中で普通に実践していると考えているビジネス・パーソンも多いように思います。しかし、’’Change the World’ Listを見ても分かるように、ビジネスと社会の関わりを戦略的に理解して、ビジネスを通じて大きなソーシャル・インパクトを創造しているのは、海外企業がほとんどです。「三方よし」的な社会の一員としての良き企業を超えて、戦略的に社会価値を創造することが求められる時代になっていることを理解すべきです。

(参考)

beta.fortune.com/change-the-world

※CSV推進にご関心のある方は、mizukami@cre-en.jpまでご連絡下さい。

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