サステナブルビジネスの現状-The State of Sustainable Business 2016

2016-10-17 08:34 am

BSRなどが毎年会員企業のグローバル企業へのアンケート調査をもとにサステナブルビジネスの現状をレポートに纏めている”The State of Sustainable Business 2016”が発行されました。今年は、152のグローバル企業の約300人のビジネスリーダーへのサーベイ結果を纏めています。

パリ協定、SDGsなどの影響もあると思いますが、半数(49%)の企業では、サステナビリティがCEOの5大優先課題の一つに挙げられています。これは、昨年の35%から大幅に増加しています。また、サステナビリティ関連の優先課題としては、8年連続で、人権、気候変動、労働者の権利が挙げられています。また、気候変動と持続可能な消費を優先課題とする回答が昨年から急増しています。

気候変動対策の優先課題としては、オペレーションにおけるエネルギー利用とGHG排出のマネジメントが77%の回答で最も多いのですが、これは昨年の83%から減少しており、再生可能エネルギーの調達(38%→43%)、サイエンス・ベース・ターゲットの設定(30%→38%)が昨年から増加しています。サイエンス・ベースの温室効果ガス削減目標の設定は、パリ協定を受けた最近のトレンドになっていると言っていいでしょう。

SDGsに関しては、52%の企業が活動目標の設定においてSDGsを活用しているか、今後活用するとしています。社会との共生を目指す「包括的成長(Inclusive growth)」については、60%が自社の優先課題だと考えています。包括的成長の実践にあたっては、消費財・食品・農業分野ではサプライチェーンを通じた貢献が、テクノロジー・製造分野では、製品・サービスを通じた貢献が重視されています。サーキュラー・エコノミーに関しては、34%がサーキュラー・エコノミーの原則を適用しており、実践については、コラボレーションおよび部門横断のソリューション提供(51%→58%)と新しいビジネスモデルの導入(51%→56%)が昨年から増えています。また、72%が、サステナビリティが企業のパーパスと整合し、統合されていると回答しています。

サーベイでは、サステナビリティを大胆に推進するためのリーダーシップのあり方ついても質問していますが、その回答は、”Ambitious”, “Collaborative”, “Transformative”, “Integrated”, “Transparent”の5つのキーワードで纏められています。”Ambitions”は、短期的な利益に囚われず、長期的視点で未来世代のことも考え、大胆なビジョンを掲げ推進すること、“Collaborative”は、サステナビリティという共通課題に対して、積極的にパートナーを求めインパクトを創造すること、“Transformative”は、オペレーションだけでなくポリシーやビジネスモデルをサステナブルなものに変革すること、“Integrated”は、経営戦略にサステナビリティを付け加えるのではなく、完全に統合すること、“Transparent”は、サステナビリティの考えや進捗を社内外にオープンにして、率直な議論を巻き起こすことです。

これらのリーダーシップの発揮については、分かってはいるが実践は難しいと感じるものが多いかも知れませんが、パリ協定、SDGs、サーキュラー・エコノミーなど、政策とも結びついて、企業にサステナビリティの経営への統合を求める動きが強まる中、サステナビリティ・リーダーには、こうしたキーワードを常に意識して、少しでも前に進めるマインドセットが求められます。

(参考)

www.justmeans.com/blog/the-state-of-sustainable-business-in-2016-results-from-the-bsrglobescan-survey

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