モントリオール議定書改定-次の課題を見据える

2016-10-20 09:06 am

モントリオール議定書の改定が合意され、エアコンや冷媒に使う代替フロンの生産を段階的に規制することになりました。オゾン層を破壊しない冷媒として開発され、使用量が増加している代替フロンですが、CO2の数百~1万倍の温室効果があるということで、気候変動の観点から問題とされてきました。今回の合意により、先進国は2036年に代替フロンの生産量を85%、中国などは45年に80%、インドや産油国などは47年に85%それぞれ削減することになります。

気候変動に関しては、パリ協定の批准でも米国と中国が先導しましたが、今回のモントリオール議定書改定でも、途上国の反対がある中、米国の呼びかけに中国が応じる形で、合意に至ったようです。

モントリオール議定書は、地球環境問題に対応した国際合意のベストプラクティスと言われているものですが、企業が先導するルールメイキングのCSVの代表的な事例でもあります。デュポンがNGOと協働して政府に働きかけ、環境問題への対応と自社ビジネスの拡大を両立するルールメイキングを実現しています。

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また、代替フロンに代わる温室効果が小さい冷媒については、ダイキンが自社の冷媒技術「R32」をエアコン向け次世代冷媒のグローバル・スタンダードとすべく、自社技術の環境性能のアピールや、特許無料開放などによる仲間づくりを通じて、ルールメイキングのCSVの取り組みを進めています。

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このようにモントリオール議定書は、ルールメイキングのCSVの舞台となってきています。ルールメイキングのCSVに早期に対応するには、社会感度を高め、次の課題を見据えておく必要があります。代替フロンの温室効果のような問題についても、いずれ問題となり、新しいルールが導入される可能性があることを早めに洞察して対応を進める企業が優位に立ちます。特に、モントリオール議定書のように既に受け皿がある場合は、新しいルールの導入も進めやすくなります。

代替フロンについても、温室効果の問題が改善された後には、次なる課題が顕在化する可能性もあります。一つの問題の解決は、必ず次の課題を生み出します。そうした次の課題を見据え、早期に対応を進めることが、CSVを競争力の源泉とするための「CSV思考」の要諦の1つです。

※CSV推進にご関心のある方は、mizukami@cre-en.jpまでご連絡下さい。

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