2016年度版世界のCEOベスト100

2016-10-24 08:40 am

米ハーバード・ビジネス・レビュー誌(HBR)が「2016年度版世界のベストCEO100人」を発表しました。今年も昨年に続いて財務パフォーマンス(80%)とESGパフォーマンス(20%)で評価しています。ESGについては、昨年は投資調査会社のサステナリティックスのデータのみを用いていましたが、今年は、サステナリティックス社に加え、世界最大のオンラインCSR情報データベースを提供しているCSRHub社のデータも用いています。

1位は昨年と同じくノボノルディスクのラース・ソレンセン氏、2位は世界最大の広告複合企業である英WPPのマーティン・ソレル氏、3位はザラなどのアパレルブランドを展開するスペインのインディテックスのパブロ・イスラ氏、4位はアディダスのヘルベルト・ハイナー氏、5位はブラジルの銀行イタウ・ウニバンコのロベルト・エディディオ・セツバル氏などとなっています。日本人では、42位に日本電産の永守重信氏、46位にファーストリテイリングの柳井正氏、73位にソフトバンクグループの孫正義氏、87位エーザイの内藤晴夫氏が入っています。

HBRは特集として、ソレンセン氏、ソレル氏、イスラ氏の上位3人によるビデオ会議を実施しています。経営の重要課題に関する議論の中で、最近サステナビリティやCSVにおいて注目されている「パーパス」という言葉が何度も登場しています。ソレル氏は、「カスタマー、クライアント、人財を惹きつけるには、パーパスに基づく経営を推進する必要がある」と言っています。

ミレニアル世代への対応の議論の中では、ミレニアル世代は、一つの仕事に留まるよりは機会を求めてすぐに動き、テクノロジーの力を借りて、ビジネスをすぐに立ち上げすぐに売るとしています。こうした“移り気な”ミレニアル世代を長く引き留めるには、「パーパスの感覚を提供する」ことが必要としています。

ESGの重要性に関する議論の中では、ソレンセン氏が「我々の行動はすべて財務だけでなく、価値観との整合性、パーパス実現に近づけるかどうかの観点から評価しなければならない」としています。また、ソレル氏は、「長期的には、良いことを行うことは良いビジネスになる。我々は長期にフォーカスし、すべてのステークホルダーに配慮している。」としています。イスラ氏は、「我々は世界を良くするための力の一部であり、そうした考えが株主の利害とも完全に両立する」としています。

今回選ばれた100人は平均44歳でCEOになり17年間CEOを務めていますが、CEOの任期については、組織の起業家スピリットを維持する必要がある中、長くCEOを務めていると保守的になってしまう一方、任期が短いと短期思考に陥ってしまうとし、適切な任期については一概には言えないとしています。ただし、S&P500やFTSE100のCEOの平均在任期間である6-7年は短すぎるとしています。日本企業のガバナンスにおいても、重要なポイントでしょう。

「2016年度版世界のベストCEO100人」は、財務とESGを両立させるCSVリーダーのリストとも言えます。リストにあるリーダーや企業の取り組みには、今後も注目していきたいと思います。

(参考)

hbr.org/2016/11/the-best-performing-ceos-in-the-world

※CSV推進にご関心のある方は、mizukami@cre-en.jpまでご連絡下さい。

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