ブロックチェーンとエネルギー

2016-12-15 09:26 am

前回、ブロックチェーンの応用として、「サプライチェーンの透明化」について書きました。ブロックチェーンは、大量の共同作業、コードと暗号化を介した巨大グローバルネットワークが、匿名で安全で、P2P(ピア・ツー・ピア)で、迅速でスムーズな取引を可能にする技術です。ブロックチェーンは、また、契約、監視、施行のコストを削減する技術です。ブロックチェーンは、「レッジャー(台帳)・オブ・エブリシング」(ledger of everything)となり、電力売買、公共交通、健康管理、環境管理など、社会や都市のあり方を大きく変える「インターネット・オブ・エブリシング」(internet of everything)を支えます。

人力による入力や複数の集計表を必要とし時間を要する管理システムに代わり、ネット上に小規模分散型の台帳(データベース)構造を持つブロックチェーンを構築すると自動的にシステム内の個人行動を記録。フォーマット化し、誰もがどこからでもアクセスでき、データ保存の安全性も高まります。

ブロックチェーンのCSV関連の応用としては、エネルギー問題への対応もあります。地球環境問題やエネルギーの持続性等の観点から、分散型の再生可能エネルギーの普及が期待されています。しかし現在は、多様な再生可能エネルギーによる発電が行われるようになっていますが、中央集権型の電力網を通じて分配され・取引されています。ブロックチェーンを用いれば、多様な電力の多様な取引、P2Pの取引などが可能となります。

ドイツの電力大手RWEは、ブロックチェーンを使い電気自動車の充電のモニタリングや、消費者が電力会社を通さずにグリーンエネルギーの取引を行えるシステムを構築しています。フィンランドの電力会社フォータムもブロックチェーンの試験システム構築を計画しており、家電をネット接続で管理する、いわゆる「コネクテッドホーム」でテストを行う計画もあります。同社のアンティラCTOは、「ブロックチェーンにより、少容量電力への需要は対応しやすくなるかもしれない。また、風力や太陽光などの再生可能エネルギーはよりエネルギーシステムに調和しやすくなる」としています。

米ブロックチェーン開発業者で、シーメンスとブロックチェーンを用いたマイクログリッドでエネルギー・シェア経済を推進しようとしているLO3エナジーの創設者、ローレンス・オルシーニ氏は、電力26社から助言の依頼を受けており、「電力事業者はビジネスモデル転換のさなかにあり、分散型エネルギーの新しい世界にいかに参加するかを模索している」と言っています。また、「エネルギー分野は、金融サービスを上回り、地球上で最もブロックチェーンを利用する分野だ。世界はお金ではなくエネルギーで動いているからだ」とも語っています。

ブロックチェーンのCSV領域での応用は、既に始まっています。前回のサプライチェーン、今回のエネルギー、それ以外にも様々な可能性がありそうです。CSV領域での有望テクノロジーとして期待しています。

(参考)

www.sankeibiz.jp/macro/news/160914/mcb1609140500019-n1.htm

wired.jp/2016/10/21/don-tapscott/

www.sustainablebrands.com/news_and_views/cleantech/libby_maccarthy/could_siemens%E2%80%99_blockchain-based_microgrid_project_foster_en

※CSV推進にご関心のある方は、mizukami@cre-en.jpまでご連絡下さい。

csv-jp.org/related_info.html

bizgate.nikkei.co.jp/series/007620/

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