キリンとコカ・コーラのCSVでの提携に期待

2017-02-20 08:29 am

先週、キリンホールディングスが、コカ・コーラグループと交渉していた清涼飲料水の資本提携を断念すると発表しました。強固な関係構築を目指す米コカ・コーラ本社との条件調整で折り合いが付かなかったとのことです。一方、業務提携については、今後も交渉を継続していくようです。

業務提携については、キリンは以前、ダイドードリンコと提携し、それぞれの自動販売機で互いの主力商品を扱うこととした結果、「午後の紅茶」の売れ行きが大きく伸びました。こうした販売面での提携も考えられますし、物流、原料調達、生産などでも提携できるところは、たくさんあると思います。

個人的には、CSV側面での提携を期待しています。飲料業界では、以前から「非競争分野の協働」が行われており、物流の共同配送などで協働し、CO2排出を削減しつつ、物流コストを削減するCSVの取り組みなどを進めています。CSVで協働する下地はあるはずです。

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キリンは、現在の磯崎社長が主導してCSVの取り組みを先進的に行っていることで知られていますが、コカ・コーラも国内外でCSVの取り組みを進めています。一昨年に日本コカ・コーラが協賛した「日本型CSVの可能性シンポジウム」には、私もパネリストとして参加させて頂きました。CSVを推進している企業同士であれば、CSV側面での協働はやりやすいでしょう。CSVは、1社よりも2社で実施したほうが、活動の広がりがありますし、うまくいったときのインパクトが大きくなります。

キリンは、重点的に取り組む社会課題として、「健康」「地域社会への貢献」「環境」「酒類メーカーとしての責任」を掲げています。日本コカ・コーラは、サステナビリティ分野で重点的に取り組む活動として、me(個人:お客様の健康とハピネスに貢献する活動)、we(地域社会:地域社会に貢献する活動)、world(環境:持続可能な地球環境への取り組み)を掲げています。キリンとコカ・コーラの重点課題は、キリンの酒類メーカーとしての責任を除き、ほぼ一致しています。「健康」「地域貢献」「環境」といった領域で、協働でCSVを進めるのは理にかなっています。

個人的に、キリンとコカ・コーラのCSVでの提携には期待していますが、一般論としても、CSVでの協働は、提携強化の入口として適していると思います。CSVでの提携を通じて、互いの組織風土や考え方についての理解が深まれば、提携をさらに深化しやすくなるでしょう。多くの業界で、CSVを通じた業務提携が広がることにも期待しています。

※CSV推進にご関心のある方は、mizukami@cre-en.jpまでご連絡下さい。

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