社会課題を解決するエコシステムの構築

2017-04-17 08:50 am

最近、企業経営においても“エコシステム”という言葉が良く使われます。「複数の企業が商品開発や事業活動などでパートナーシップを組み、互いの技術や資本を生かしながら、開発業者・代理店・販売店・宣伝媒体、さらには消費者や社会を巻き込み、業界の枠や国境を超えて広く共存共栄していく仕組み」と定義されています。アップルがアクセサリーメーカー、アプリ開発者、コンテンツ提供者などと構築しているエコシステムなどが有名です。

CSVの3つのアプローチの1つ、私が「ビジネス環境のCSV」と呼んでいるアプローチも、「社会課題を解決するビジネスエコシステムの構築」という言い方をすることもあります。
エコシステムという言葉がIT業界など特定の業界をイメージされるのと、全体の仕組みの構築というニュアンスが強く、事業展開地域における事業に必要な人材の育成、CSV商品の拡大に向けた消費者の啓発活動など、個別の活動を想起させなくなるのではないかと思い、「ビジネス環境」という言葉を使っていますが、エコシステムがさらに広く使われるようになれば、再考しても良いかも知れません。

この「エコシステムの構築によるCSV」を成功させるには、何が必要でしょうか。以前、マーク・クラマー氏らの論文を紹介した「シェアード・バリューのエコシステム-コレクティブ・インパクトによるCSVの推進」という記事、昨年のShared Value Leadership Summitから「コレクティブ・インパクトとシェアード・バリュー」を書いていますが、「コレクティブ・インパクト」の考え方が重要でしょう。

www.cre-en.jp/mizukami-blog/?p=2599#.WPHSK2ewfIU

www.cre-en.jp/mizukami-blog/?p=2394#.WPHVHGewfIU

「ビジネスモデルの教科書【上級編】」(今枝昌宏著)では、エコシステムのビジネスモデルの留意点として、「エコシステムに所属する企業群の間には、必ずしも契約関係があるわけではないので、系の競争力が衰えると離脱しかねない」とあります。コレクティブ・インパクトの場合は、企業だけでなく、政府、市民セクターなども巻き込んだエコシステムとなることも多いですが、重要なのは、社会課題解決という目的に向けた「共通アジェンダ」、そして社会課題解決に向けた成果です。また、同書では、「エコシステムの中核会社は、系全体の競争力を保つため、参加企業のリクルーティングなどを適切に行うべき」とありますが、「活動を互いに強化し合う」パートナーシップの構築が重要です。また、CSVのフレームワークや事例を用いてエコシステムを構想することで、どのようなパートナーシップが必要か分かります。

www.cre-en.jp/mizukami-blog/?p=760#.WPHWSGewfIU

www.cre-en.jp/mizukami-blog/?p=208#.WPHbr2ewfIU

なお、このブログを書きつつ、DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー誌を読んでいたら、次号の特集が「ビジネスエコシステムの革新」ということですので、さらにエコシステムとCSVの考え方が深められるかも知れません。

(参考)

kotobank.jp/word/%E3%82%A8%E3%82%B3%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0-185508

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