食品・飲料企業の素材、地域による分業

2017-05-25 03:26 pm

マイケル・ポーター教授は、常々「戦略にはユニークネスが大事だ。競合と同じ土俵で勝負するのは避けるべき」と言っています。そもそも資本主義の基本は分業ですので、それぞれの企業が、自社の果たすべき役割を認識してユニークな価値を追及することが、社会価値の観点からも求められます。CSVに関して言えば、自社ならではの社会課題への対応、社会価値の追求が期待されます。

多くの企業が、SDGsとマテリアリティを結びつけていますが、SDGsも、17ゴール169ターゲットすべてに対応することは不可能ですので、自社事業・戦略や強みとの関係性から、自社ならではの取り組み課題を選定し、自社ならではのソリューションを提供するのがあるべき姿でしょう。

地方創生に関しても、自社ならではのユニークな課題に対応することが、より効果的なソーシャル・インパクトを生み出すでしょう。創業の地、主要生産拠点のある地域など、ゆかりのある地域の創生に貢献することも、ユニークネスの発揮と言えます。

食品・飲料企業では、これに加え、素材ベースでの分業も重要です。素材は、産地とつながっていることも多く、地方創生にもなります。例えば、サッポロホールディングスは、国内最大のレモン産地である広島県と連携していますが、最近、同県で成人と成長期の児童を対象に、それぞれレモンを長期摂取する効果を調べる調査研究を始めました。研究成果を自社の酒類や飲料開発に生かし、レモンの機能性をアピールするとともに、産地の振興につなげようとしています。

食品・飲料企業と素材との関係については、伊藤園のお茶、カゴメのトマト、カルビーのじゃがいも、キリンのホップなど、結びつきの深いものがあり、各企業が生産農家支援を中心に、地域を支援しています。

こうした分業は、上記の企業・素材の組み合わせ以外でもいろいろ考えられると思いますし、食品・飲料企業以外でも、考えられると思います。適切に素材、地域を選定して地方創生を支援することは、バリューチェーンを強化して競争力を高めることになります。そして、多くの会社がユニークな価値を追求することで、分業を通じて多くの地域の創生がなされるのではないかと思います。

(参考)

www.nikkan.co.jp/articles/view/00428666

※CSV推進にご関心のある方は、mizukami@cre-en.jpまでご連絡下さい。

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