複数の社会課題に対応するサプライチェーン:HP@ハイチ

2017-06-21 10:01 pm

先日、コンフォートホテルの寄付プログラムの記事を書きましたが、寄付先の1つのOne Planet Café Zambiaは、ザンビアで毎年大量に廃棄されるバナナの茎を使い、現地に雇用を生み出して繊維を作り、それを日本の越前和紙の技術で紙にしています。バナナの廃棄、ザンビアの雇用創出、日本の伝統技術の維持と、サプライチェーンの中で複数の社会課題に対応しています。

www.cre-en.jp/mizukami-blog/?p=2944#.WUpg22cUnIU

このようにサプライチェーンは、様々な社会課題を解決する力を持っていますが、HPがハイチ行っている、プラスチックボトルをリサイクルしてインクカートリッジとする取組みも、複数の社会課題に対応しています。

ハイチでは、水道水の衛生状態が悪いため、調理用や飲料用にボトル入りの水を使用していることもあり、大量のプラスチックゴミが存在します。HPの取組みは、こうしたプラスチックゴミがカリブ海に流れ込むのを防ぎ、環境保護に貢献しています。

また、ハイチでは、ごみの埋立地で子どもたちを含む貧困層の人々が、リサイクル可能な材料を集めて生活費としています。この作業は、不衛生で多くの子どもたちの健康を危険にさらしており、安全上も問題があります。HPの取組みは、子どもたちの親を経済的に支援し、子どもたちを不衛生で危険な労働から解放しています。HPはさらに、こうした子どもたちに教育機会を与え、奨学金、医療アクセス、健康安全に関するトレーニングの機会を提供しています。子どもたちの親に対しても、ジョブトレーニングの機会を提供する一方、近隣の起業家を支援し、雇用も増やしています。

HPは、この取り組みを、途上国のゴミをリサイクル素材に変えているBコーポレーションのThread、グローバルサプライチェーンの最初の1マイルにおける児童労働問題に取り組むFirst Mile Coalitionなどとの異種コラボレーションで行っていますが、こうしたコラボレーションも参考になります。

また、こうした良い取組みは、しっかりビデオで表現しています。

3blmedia.com/News/HP-VIDEO-Rosettes-Story-Reinventing-Impact-Haiti

HPは、既にインクカートリッジの80%で45-70%のリサイクル素材を使っており、トナーカートリッジの100%で10-33%のリサイクル素材を使っているということです。また、HPは、ハイチのようなサプライチェーンをグローバルに広げるつもりということです。ヒューレット・パッカードから分かれ、ノートPCやプリンター事業を行っている新生HPが、こうしたリサイクルのノウハウ、新しいサプライチェーンを強みとして、CSV企業として再生すると面白いですね。期待したいと思います。

(参考)

www.sustainablebrands.com/news_and_views/chemistry_materials_packaging/sustainable_brands/hp_inc_thread_roll_out_ink_cartridge

www.csrwire.com/press_releases/40100-HP-Creates-Social-and-Environmental-Impact-in-Haiti-with-Launch-of-Ink-Cartridges-Made-from-Recycled-Bottles

※CSV推進にご関心のある方は、mizukami@cre-en.jpまでご連絡下さい。

csv-jp.org/related_info.html

bizgate.nikkei.co.jp/series/007620/

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