サーキュラーシティとデジタルテクノロジー

2017-09-28 03:35 pm

世界の都市人口は拡大しています。2014年時点で、世界人口の54%、39億人が都市に住んでいますが、2050年には、世界全体の66%、64億人が都市に住むようになると予測されています。都市に人口が集中する中、世界の持続可能な発展において、持続可能な都市づくりは、極めて重要です。SDGs11でも持続可能な都市の実現が掲げられています。

そして、持続可能な都市づくりにおいて、デジタルテクノロジーが大きな役割を担うと考えられています。現在でも、例えば、スマートシティとして有名なバルセロナ市では、交通量をセンサーで把握し、交通量に応じて電灯の明るさを調整して省エネを実現するスマートライティング、ゴミ収集箱のたまり具合をセンサーで把握して、効率的にゴミ収集を行うスマートなゴミ収集管理など、デジタルテクノロジーを使った様々な取り組みが行われています。

最近は、持続可能なまちづくりに関連して、「サーキュラーシティ」に向けた取り組みも進められています。エレン・マッカーサー財団は、地域内でエネルギー、廃棄物、食料などを循環させることにコミットする都市によるサーキュラーシティ。ネットワークの取り組みを進めています。サーキュラーシティ・ネットワークには、ロンドン、ニューヨーク、バンクーバーのような大都市のほか、スロベニアのリュブリャナ、英国ピーターバラなどが参加していますが、この取り組みでもデジタルテクノロジーが、都市の繁栄と持続可能性を両立させるカギを握っています。

エレン・マッカーサー財団とグーグルがまとめたレポートでは、都市におけるサーキュラー・エコノミーを促進するデジタルテクノロジーとして、以下の4つが挙げられています。

「アセット・タギング(Asset tagging)」:製品、部品、材料の状態や入手可能性を常時把握し、適切な資源の循環を可能とするテクノロジー。

「地理空間情報(Geospatial information)」:モノやヒトの流れを可視化し、移動ルート、エネルギー需要、交通の流れ、廃棄物の処理などの最適化を可能とするテクノロジー。

「ビッグデータ・マネジメント(Big data management)」:ヒトの行動、モノの流れのパターンを解析し、エネルギーの需要予測、交通やルートの最適オプションの提示を可能とするテクノロジー。

「コネクティビティ(Connectivity)」:ユビキタスなスマートフォン、アプリなどでヒトとヒト、ヒトとモノの接続を拡大し、リーシング、シェア・プラットフォーム、リバース・ロジスティクス、回収システム、分散マニュファクチャリングなどのサーキュラー・ビジネスモデルを可能とするテクノロジー。

これらすべてのデジタルテクノロジーは、モノ、ヒト、外部の状態に関するデータを収集し解析し、都市における物質の流れを最適化します。それが、サーキュラーシティ、持続可能な都市の実現を可能とします。SDG11実現に貢献する都市におけるデジタルテクノロジーの応用は、日本のICT企業などにとっても大きな機会を提供するはずです。

(参考)

www.greenbiz.com/article/googles-search-business-value-circular-cities

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