ネスレのパーパス、アンビション、コミットメント
ネスレのCSV報告書”Nestle in society”の2017年度版が発行されました。「生活の質を高め、さらに健康な未来づくりに貢献します」というパーパスのもと、従来から掲げている2020年までの41のコミットメントについて進捗を報告しているほか、SDGsに貢献するため、”2030 アンビション”を設定しています。
2030 アンビションは、「個人と家族のため-5,000万人の子供たちがさらに健康な生活を送れるように支援する」「コミュニティのため-ネスレの事業活動に直結するコミュニティに暮らす3,000万人の生活を向上させる」「地球のため-ネスレの事業活動における環境負荷ゼロを目指す」の3つです。これらのアンビションに41のコミットメントが紐づく形となっています。
例えば、個人と家族のため-5,000万人の子供たちがさらに健康な生活を送れるように支援する」の下に、「よりおいしくより健康な選択肢を提供する」「人々健康な生活を送れるよう啓発する」「栄養の知識を構築し共有し活用する」の3つのカテゴリーがあり、「よりおいしくより健康な選択肢を提供する」の下に、「特に妊娠や出産後の女性と子ども向けに、栄養のある食品飲料製品の発売を増やす」「糖類、食塩、飽和脂肪酸をさらに削減する」など5つのコミットメントが紐づいています。
さらに、「糖類、食塩、飽和脂肪酸をさらに削減する」というコミットメントの下に、「2020年までに食品に加える糖類を5%削減する、食塩を10%削減する、飽和脂肪酸を10%削減する」など、具体的な目標が設定されており、それに対する進捗が報告されています。
これまでは、ユニリーバのサステナブル・リビング・プランが突出したベストプラクティスでしたが、ネスレのパーパス、アンビション、コミットメントは、それに匹敵するものと言えるでしょう。
www.cre-en.jp/mizukami-blog/?p=307#.Wrzi2UxuJdg
CSVの先駆者として、着実に取り組みを進化させているネスレは、多くの企業のモデルとなります。日本企業でも、「ネスレは特別」とは考えず、参考にしてもらいたいものです。
(参考)
※CSV推進にご関心のある方は、mizukami@cre-en.jpまでご連絡ください。
bizgate.nikkei.co.jp/series/007620/index.html