ソーシャル・パーパスが求められる背景とCSV

2018-04-18 11:23 pm

企業がソーシャル・パーパスを掲げることが、これまでないほど求められるようになっています。CSVなどの仕事をしている立場からすると、当然必要なことなのですが、最近はビジネスのメインストリームでも、その必要性が感じられるようになってきているのではないでしょうか。FSGのMDのグレッグ・ヒルズ氏が、ソーシャル・パーパスが求められる背景を以下3つに纏めています。

「人財獲得競争」:企業のパーパスを重視するミレニアル世代が増える中(米国では労働市場の1/3)、優秀な人財獲得のためには、パーパスを掲げることが必須となっています。米国のフォーチュン1000のCEO等へのアンケートでも、77%が、新規雇用者がパーパスを掲げる主要なドライバーと回答し、86%が、現在のトップタレントは、社会課題にコミットする企業を選ぶ傾向にあると回答しています。

「顧客の期待とソーシャル・ノーム」:社会課題に関心を持つ消費者の要請や社会のノーム(倫理規範)の変化により、企業は製品やオペレーションの社会面、環境面での影響に関心を払わざるを得なくなっています。NGOなどからのプレッシャーも、ここに含められるでしょう。

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「投資家からのプレッシャー」:今年のブラックロックCEOラリー・フィンク氏の年次レターは、「A Sense of Purpose」と題し、企業が長期的に繁栄するためには、財務パフォーマンスだけでなく、社会への貢献、すべてのステークホルダーに便益を与えることが必要で、「目的意識(a sense of purpose)」がなければ、企業はポテンシャルを最大限に発揮することはできないとしています。最近は、これまでに増して、長期投資家が企業に対し、ショートターミズムの慣性から脱却し、社会・環境課題への要請もビジネスに統合し、持続的にビジネスを成功させていくことを求めるようになっています。。

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しかし、こうしたソーシャル・パーパスを求める社会の動きに対して、ビジネスリーダーの間では意識にばらつきがあり、ビジネスニーズや戦略と社会課題への対応を統合して考えることができる人もいれば、社会課題への対応というと、ビジネスと切り離した社会貢献という意識から抜け出せない人もいます。

ヒルズ氏は、そうした意識の違いを「パーパス・パラダイム」として、「広い寛容=社会貢献」「フォーカスしたインパクト=社会的イニチアチブへの参加」「ビジネスによるソーシャル・パーパス戦略=ビジネスとソーシャル・インパクトの創造」「企業全体のソーシャル・パーパス=企業全体を形作るプラットフォーム」にカテゴリー分けしています。最後の2つがそれぞれ、ビジネス戦略としてのCSV、コーポレート戦略としてのCSVに該当します。

csv-jp.org/about_csv.html

企業がソーシャル・パーパスを掲げ、それをCSVの考え方で実践する。ソーシャル・パーパスが求められる時代は、CSVが求められる時代でもあります。

(参考)

www.fsg.org/blog/it%E2%80%99s-time-companies-imbed-social-purpose-their-business-strategy

www.csrwire.com/press_releases/40907-Covestro-Unveils-New-Survey-of-U-S-Fortune-1000-CEOs-on-Business-and-Purpose-

※CSV推進にご関心のある方は、mizukami@cre-en.jpまでご連絡ください。

csv-jp.org/related_info.html

bizgate.nikkei.co.jp/series/007620/index.html

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