業界ごとのSDGsの推進を促す”SDGセクター・ロードマップ”

2018-04-23 08:56 am

最近の国内のSDGs関連の動きとして、業界団体によるSDGsの推進があります。日本証券業協会では、SDGs宣言を発表し、SDGsの推進に関する懇談会と貧困・飢餓などの具体的テーマに関する3つの分科会を設置しています。日本化学工業協会では、SDGsの貢献に向けたビジョンを策定しています。こうした取り組みは、他の業界団体でも進んでいくことが期待されます。

業界ごとの取り組みは、グローバルでも期待されており、SDGコンパスやCEO向けガイドの作成に携わってきたWBCSDが、最近、業界ごとのSDGsへの取り組みを促す”SDGセクター・ロードマップ”を発行しています。SDGsに向けたビジネスのインパクトを最大化するため、業界ごとにロードマップを策定し、コラボレーションによる取り組む方法論を示しています。

内容は、ステップ1「現在のポジション整理」、ステップ2「重要インパクト機会の特定」、ステップ3「活動推進」で構成されています。

ステップ1では、業界のバリューチェーンを描き、SDGsのゴールごとに、バリューチェーンとの関係を、ターゲットの内容、地理的な影響も踏まえ、評価します。その評価をもとに、SDGへのネガティブ・インパクトおよびポジティブ・インパクトの大きさとSDGへの貢献ポテンシャルの大きさでマトリックスを描き、業界にとってのSDGsの優先課題(ゴール)を特定します。以前ご紹介したMITの論文なども参考情報として使えるかも知れません。

www.cre-en.jp/mizukami-blog/?p=3309#.Wt0gG0xuJdg

ステップ2では、ステップ1で特定した優先課題について、具体的なインパクト機会を抽出します。ここでは、「より良きビジネス より良き世界」や「SDGインタストリー・マトリクス」などのSDGsに関する機会を整理している既存レポートなども活用します。そして、各インパクト機会について、業界として取り組むべきものかどうかを評価します。

ステップ3では、専門知識を持つステークホルダーとの対話なども実施し、業界における障壁、潜在的ソリューションなども考慮しながら、SDGsへの潜在的インパクトの大きさ、実現に向けたハードルの大きさなどを評価して、短期、中期、長期のアクションプランを策定します。そして、PDCAを回してアクションプランを実践し、その成果をレポートします。

セクター・ロードマップでは、SDGs実現に向けては、パートナーシップとコラボレーション、データアグリゲーション、イノベーションが重要としていますが、業界を挙げて取り組むことにより、個々の企業が取り組むよりも、SDGsに対して大きなインパクトを創出することができます。日本企業は、業界レベルでの協働が得意という印象もありますので、SDGsへの取り組みに関してもっと存在感を発揮できるのではないかと思います。

(参考)

www.wbcsd.org/Programs/People/Sustainable-Development-Goals/SDG-Sector-Roadmaps/Resources/SDG-Sector-Roadmaps

※CSV推進にご関心のある方は、mizukami@cre-en.jpまでご連絡ください。

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