2018年の重要サステナビリティトレンド。各国の動向

2018-04-29 11:55 am

最近は、サステナビリティ関連でいろいろな変化が起こっていることは、日々の仕事の中でも感じられます。このサステナビリティに関する変化は、世界的なものですが、こうした動きを「今年注目すべき8の重要サステナビリティトレンド」として整理している記事がありましたので、内容を紹介します。各国の動向も整理されています。

1.非財務情報開示の要請の広がり
SBTにコミットし、CO2排出削減を経営に組み込む企業が増えています。SBTの採用は企業にとってはチャレンジではありますが、それ以上のメリットがあります。バリューチェーンにおけるCO2排出を可視化することで、コスト削減、効率向上や将来のビジネスリスク軽減の機会を特定することが出来ます。SBTを取り入れる企業が増えると、投資家は他の企業にもSBT採用を求めるようになります。こうした投資家の圧力により、今年も、非財務情報開示の動きが広まっていくでしょう。

2.国際的な大気品質への法制化
カーボン排出抑制の要請に加え、都市の大気品質とそれによる健康問題への懸念が高まっていることから、2017年には、各国で化石燃料車の段階的廃止が発表されました。フランスや英国は、2040年までに化石燃料車の販売を禁止することにコミットしていますし、時期は明示していませんが、中国も化石燃料車の販売を禁止する意向です。こうした法制度にも後押しされて、非化石燃料エンジンの技術はさらに進化すると考えられ、今年も、さらに大気品質向上に向けた法制化が進むでしょう。

3.COPの力
2017年最大の国際的なサステナビリティ関係のイベントの一つは、ボンで開催されたCOP23でした。トランプ大統領が米国のパリ協定からの脱退を宣言したにもかかわらず、COP23では、パリ協定の2℃目標実現に向けて19カ国が石炭火力を段階的に廃止することに合意、海運業界が1.5℃目標に向けた戦略立案に合意する、中国が米国に変わってリーダーシップを発揮して、再生可能エネルギーのために2020年までに3,630億ドルを支出することを発表するなど、大きな進展がありました。今年の12月にポーランドで開催されるCOP24でも、更なる気候変動への取り組みの進展が期待されます。

4.米国:トランプ効果
昨年、米国のトランプ大統領は、パリ協定からの脱退を正式に発表しました。国際的なコミュニティは、当初失望し、パリ協定の先行きを懸念していました。しかし、トランプ大統領の発表は、逆に気候変動とパリ協定への注目を高め、国際的n支援が広がることにつながりました。米国においても、州レベルではパリ協定の目標遵守が宣言されています。2018年は、ビジネスを中心として、米国における気候変動の取り組みがさらに進むと考えられます。

5.欧州:ブレグジットと環境法制化
英国がEUを離脱する期日が、2019年3月末となることが決まりました。しかし、環境規制については、エネルギー効率や気候変動に関するものなど、英国内の法令が中心となるため影響はなさそうです。REACHなどの製品に関する規制についても、EU市場へのアクセスを継続するためや競争力を維持するため、同様な規制が維持される見込みです。今年も英国の離脱に関する議論は続きますが、環境規制への対応も注目されます。

6.中国:遅れているカーボントレード・スキーム
世界最大の温室効果ガス排出国として、中国にとって、パリ協定に基づく2℃目標の実現は、チャレンジです。そのため中国政府は、前例のない国家レベルでのカーボントレードのスキームを導入することとしました。中国におけるカーボントレードの規模は世界最大で、EUのEU—ETSが20億トンの排出キャップであるのに対し、30-50億トンのものとなる計画です。2017年開始の予定がデータの信頼性などの問題で少し遅れているようですが、最初は、石油化学、化学、建材、鉄鋼、非鉄金属、製紙、発電、航空の8業界からスタートする計画です。今年、この世界最大のカーボントレードが開始されるか、注目です。

7.インド;再生可能とクリーン技術のエネルギー革命
昨年、インドでは初めて、再生可能エネルギー新設のプロジェクトが、化石燃料の新設を上回りました。2016年4月から2017年3月までの間だけで、12ギガワットの再生可能エネルギー容量が設置されましたが、これは、2022年に向けた目標の3%に過ぎません。現在までのところ、インドの再生可能エネルギーの多くは屋上ソーラーで、商業・工業利用が中心ですが、インド政府は、13億人の市民に広げていきたいと考えています。インドで再生可能エネルギーのプロジェクトが急速に成長している背景には、政策的支援に加え、技術とファイナンスコストの低下があります。インド市場の競争が激化する中、プロジェクトリスク、品質低下、電力購入契約に関する問題、ソーラーパネルの70輸入義務など、様々な課題がありますが、インド市場は、今年注目すべき再生可能エネルギー市場の一つであることは、間違いありません。

8.フランス:マクロンが地球を再びグレートにする
フランスの近代史上最も若い国家元首であるマクロン大統領は、トランプ大統領のパリ協定脱退を強く非難するなど、気候変動対策でもリーダーシップを発揮しています。2040年までに化石燃料エネルギーを終わらせることを宣言し、カーボンニュートラスにコミットしています。その他、世界中の気候変動研究者に資金を提供するなど、積極的な取り組みを進めています。今年も、環境やサステナビリティに関して、マクロンの新しい政府に注目です。

(参考)

justmeans.com/blog/8-key-sustainability-trends-to-watch-out-for-this-year

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csv-jp.org/related_info.html

bizgate.nikkei.co.jp/series/007620/index.html

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