ミレニアル世代、Z世代に訴求するビジョンを掲げるインポッシブル・フーズ

2018-08-17 09:43 am

健康に良いという評判に加え、FAOによれば畜産が人為的に排出される温室効果ガス排出の14.5%を占めるなど、食肉の環境負荷に対する懸念もあり、代替肉が世界的に注目されています。Marcketsandmarckets社の「代替肉市場リポート」によれば、2018年の世界の代替肉市場は5,000億円、2023年には7,000億円、年平均成長率6.8%と予測されています。

代替肉を提供するスタートアップ企業も注目されており、ビル・ゲイツ氏なども出資しています。その中の一つ、植物由来の培養肉によるハンバーガーを米国、香港、マカオの3000ヶ所で提供しているインポッシブル・フーズが、最近「インパクトレポート」を発行しましたが、その中のCEOのコメントは、非常に興味深いものです。

創業者でCEOのパトリック・ブラウン氏は、「インポッシブル・フーズは、2035年までに食物生産のテクノロジーとしての動物を不要にする。」「これまで、我々が知る植物を食肉に変えるテクノロジーは、動物だけだった。しかし、牛、豚、鶏、魚などは、植物を食肉に変えるには、極めて非効率だ。我々は、食肉を植物から直接生産するという、より良い食肉の生産方法を知っている。食物生産における動物の活用を不要にすることで、広大な土地で生物多様性を取り戻すことができ、食物安全保障の課題と世界の紛争を減らし、(環境負荷を軽減し)地球の自浄を可能にします。しかも、QOLを犠牲にすることなく。」と言っています。なお、インポッシブル・バーガーは、従来の牛肉のバーガーより、水利用を75%削減、温室効果ガスを87%削減、土地利用を95%削減するとしています。

動物を、植物を食肉に変えるテクノロジーと考え、それよりも効率的なテクノロジーを追求し、2035年までに動物を不要とするというのは、ユニークかつ優れたビジョンです。ミレニアル世代やZ世代の共感を得るでしょう。これからの世代が積極的にサポートすれば、代替肉の普及は、意外に早いかもしれません。なお、代替肉の名称を「クリーンミート」にすべきとの動きもありますが、クリーンミートとしたほうが、イメージ的にも普及を促進するでしょう。

また、インポッシブル・フーズは、宇宙から帰還した宇宙飛行士が地球の美しさを再発見するというショートフィルムを作成し、「(美しい)地球を救う」というミッションをプロモーションしています。インポッシブル・フーズは、人類の未来を火星ではなく、地球に見出そうと主張しています。こうしたメッセージも、ミレニアル世代、Z世代に訴えるものがあります。

(参考)

www.sustainablebrands.com/news_and_views/next_economy/sustainable_brands/impossible_foods_details_progress_toward_eliminating_

wired.jp/2017/01/08/sustainable-meat/

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