3R、5Rを超えるサーキュラー・エコノミーをどう考えるか
環境の取組みでは、3R(Reduce(抑制)、Reuse(再利用)、Recycle(再生利用))が使われてきました。最近は、Refuse(不要なものは買わない・もらわない)、Repair(修理して長く使う)も良く使われるようになっています。場合によっては、Return(購入先に戻す)、Reform(形を変えて別の用途に活用)、Rebuy(リサイクル品等の購入)、Regeneration(再生品使用)、Retrieve Energy(熱回収)、Reasonable management (適正処分)、Refine(質変換)などが使われることもあります。
サーキュラー・エコノミーの時代には、3R、5Rといった環境の取組みではなく、ビジネスモデルとして、Refill(詰め替え)、Remanufacture(再製造)のほか、マッキンゼーが提唱する6つのビジネスモデルで構成される”REsolve”フレームワーク(Regenerate, Share, Optimise, Loop, Virtualise, Exchange)などが登場しています。
www.cre-en.jp/mizukami-blog/?p=2656#.XINTHPZuJdg
www.cre-en.jp/mizukami-blog/?p=2046#.XINT5_ZuJdg
いろいろな言葉がありますが、要は「経済システムへの新たな資源の投入を最小化する」「投入した資源を使い尽くす」ということかと思います。3Rや5Rはそれを個別の活動として考えますが、サーキュラー・エコノミーの場合は、全体しての仕組み、ビジネスモデルとして考えるとことが大きな違いです。
「資源投入を最小化」して「投入資源を使い尽くす」は、「INとOUTを最小化」する、あるいは「INとOUTをゼロ」にするという言い方もできるかも知れません。その中には、OUTをINにする取り組みもあります。廃棄物・排出物を資源として活用するのは、これに当たります。5Rなどの個別の取組みをINとOUTで考えると、つながり、組み合わせができます。さらに、スコープ2,3のようなイメージで、資源が投入されるまでのIN・OUT、バリューチェーン全体のIN・OUTを考えると全体のシステムになっていきます。
また、「資源」には、水、エネルギー、温室効果ガスが含まれますが、ヒト・モノ・カネといった経営資源まで含めて考えると、ビジネスモデルになっていきます。経営資源の観点からすると、「投入資源からの価値の最大化」も重要となります。そういうふうに考えていると、サーキュラー・エコノミーのビジネスモデルのアイデアがいろいろ出てくるのではないでしょうか。
(参考)
www.eic.or.jp/qa/?act=view&serial=129
参考CSV情報
bizgate.nikkei.co.jp/article/DGXMZO2856747026032018000000?page=5
bizgate.nikkei.co.jp/article/DGXMZO2856746026032018000000