CSVコンサルタントが目指す、売上・利益と社会・環境問題解決のスパイラルアップ

2019-03-18 03:45 pm

3月15日、世界中で若者が学校をボイコットして気候変動をストップするための行動を要請する「学校ストライキ」が世界中で行われました。この運動は、昨年夏、スウェーデンの1人の高校生グレタ・トゥンベリ氏が行った抗議行動がきっかけとなり、世界に広まりました。「あなた方は、自分の子どもたちを何よりも愛していると言いながら、その目の前で、子どもたちの未来を奪っています」とCOP24で訴えかけた1人の高校生の行動が大きなうねりとなっています。1人の力で世界に大きな影響を及ぼすことができるのです。

1人の力で世界に大きな影響を及ぼすことができるように、1人の力で企業に大きな影響を及ぼすことができます。もちろん企業の大きさ、置かれている環境、「1人」の立場などにより、ハードルの高さは異なると思いますが、いかなる状況でも企業に影響を与えることができるはずです。

私は、サステナビリティ・コンサルタント(CSR/CSVコンサルタント)として、企業のCSR担当者とお付き合いすることが多いのですが、CSR担当者という立場でも企業を動かしている人がいます。そういう人たちは、まず熱意を持っています。「何としても企業経営にサステナビリティを浸透・統合させたい」という強い思いを持っています。一方で、独りよがりではありません。「良い経営、持続可能な経営を行い、ステークホルダーを幸せにするには、サステナビリティの考えが必要である」という確信を持ち、社内を説得する論理を構築し、粘り強く社内に働きかけます。そのための社内巻き込み力も重要です。

強い思いを持って社内を巻き込んでいくためのロジック作りでは、我々のようなサステナビリティ・コンサルタントの力をうまく使うことも有効です。サステナビリティを社内で推進するには、担当者のサステナビリティに対するリテラシーが必要で、間違ってもコンサルタントに丸投げしてはいけませんが、サステナビリティで求められる知識が広まっている中、全てを自分でするよりも、うまく外部の専門家を使うべきでしょう。

サステナビリティの専門家にもいろいろなタイプがいますが、売上・利益<社会・環境(企業の売上・利益よりも、社会・環境問題解決を重視する)の人が多いように思います。ビジネスパーソンは、逆に、売上・利益>社会・環境の人がほとんどだと思いますので、サステナビリティの専門家とビジネスパーソンのダイアログを普通に行うとかみ合いません。我々のようなコンサルタントは、その中間に居て、それぞれの考えに理解を示しつつ、サステナビリティの専門家の言葉を、ビジネスパーソンに役立つ経営・事業への示唆に変換しています。多くのCSRコンサルタントは、そういう意味において、売上・利益=社会・環境(売上・利益と社会・環境問題解決の両立)を求めています。

一方で、CSVは、ビジネスを通じた社会・環境課題の解決が企業にとっても大きな価値を生み出すことで、企業が継続的・追加的にサステナビリティの投資をすることで、企業価値、社会価値の相乗効果を生み出しスケールすることを目指します。CSRからCSVへではないですが、売上・利益=社会・環境から、売上・利益×社会・環境(売上・利益と社会・環境問題のスパイラルアップ)を目指してるのが、CSVコンサルタントなのです。

参考CSV情報

csv-jp.org/related_info.html

bizgate.nikkei.co.jp/article/DGXMZO2856747026032018000000?page=5

bizgate.nikkei.co.jp/article/DGXMZO2856746026032018000000

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